部落史学習の目的と史料(史実)の解釈
教科書には「江戸時代の身分制度」のみならず「中世の賤民(河原者)」や「解放令(賤民廃止令)」「水平社宣言」など、部落史に関係する記述がある。以前の教科書以上に詳しく、最新の学術研究の成果も加味された内容になっている。30年程前に活発に論議された「部落史の見直し」の成果が徐々に教科書記述にも反映され、さらに解明された事実や新たな歴史認識も取り入れられて今日に至っている。
しかし一方で、同和教育が人権教育に移行して以降、部落問題や部落史が学校現場で語られることは逆に少なくなってい