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心の壁を越えるために

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岡山県にある長島愛生園をフィールドに,ハンセン病問題について,その歴史的過程(排除・排斥・隔離の歴史)と実態(なぜ差別されたのか)の解明などを通して,我々が将来に向けて何を学ぶべ…
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#無らい県運動

光田健輔論(36) 善意と悪意(6)

『ハンセン病市民学会年報 2005』に、泉潤氏による『ハンセン病報道は真実を伝え得たか』(末…

藤田孝志
3か月前
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光田健輔論(35) 善意と悪意(5)

『ハンセン病 絶対隔離政策と日本社会』(無らい県運動研究会)所収の徳田靖之「救らい思想と…

藤田孝志
3か月前

光田健輔論(26) 浄化と殲滅(7)

「本妙寺事件」に関与した十時英三郞や宮崎松記らが本妙寺集落に居住するハンセン病患者に対し…

藤田孝志
4か月前

光田健輔論(25) 浄化と殲滅(6)

あらためて先達による先行研究から「ハンセン病史」を詳しく検証していくなかで、ハンセン病問…

藤田孝志
5か月前

光田健輔論(24) 浄化と殲滅(5)

ハンセン病患者への絶対隔離政策は、「無らい県運動」と「十坪住宅運動」を両輪に全国各地に急…

藤田孝志
5か月前

光田健輔論(23) 浄化と殲滅(4)

「救癩」という言葉に込められた<欺瞞>もまた世間の目を巧妙に欺く役割を果たした。藤野氏は…

藤田孝志
5か月前
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光田健輔論(22) 浄化と殲滅(3)

『ハンセン病 絶対隔離政策と日本社会』の「まえがき」で、内田博文氏が「無らい県運動」の概要を端的にまとめているので、引用する。 「無らい県運動」に関する書籍も多く出版され、検証会議や研究者、各自治体の尽力によって資料も発掘され、隠されてきた実態も随分と解明されてきた。私もそれらを可能な限り読み込んでいるが、読むほどに両極端な<姿>に唖然とする。と同時に、光田健輔のあまりの巧妙な計画と強引な実施に驚嘆する。 藤野氏が批判している遠藤隆久氏の「アジール」という見方に対して、内