見出し画像

今がチャンスとばかりに個展に行きました。

▼行きました!

落合陽一氏の個展に! 以下概要です。

「ヌル即是色色即是ヌル」
開催期間:2022年9月28日(水) ~ 10月11日(木)
営業時間:11:00-20:00
※10月1日より、平日は12:00-20:00、土日祝は11:00-20:00
※最終日のみ1Fは15時、7Fは20時に終了
会場:阪急MEN’S TOKYO タグボート
入場料:無料

初日の夕方に行きました。 現在妻と1歳息子が妻の実家に帰省中のため、一人時間を満喫しております。ここしかない!というタイミングが初日でした。ラッキー!ちなみに作品は一部販売もされていました。

▼反省

先週は、ぐわぐわぬるぬる展に行きました。が、写真に夢中になってせっかくの空間や作品を味わうことを怠りました。そこで今回は写真を撮りつつも(撮影オーケーでした)ちゃんとぼーっと見る時間を設けました!たまにだと自分なりの楽しみ方を忘れますので、連日行くと満足度が高まります。

▼考えたこと

いくつか感じたこと等を書いていこうと思います。なおあくまで私の主観でしかありませんので悪しからず。

  • タイトルのヌル即是色色即是ヌル

ヌルはnull。nullは、コンピュータ関連の用語で、何のデータも含まない状態のことのようです。私も調べただけですが。なのでヌルを空にすれば、空即是色色即是空という仏教用語になります。
色(しき)は、イロとか物質とかの意味があるようです。何もない状態ってたまたま今無いだけだよね、逆にある状態ってたまたまそれがそこにあるだけだよね(というか本当にそれはあるの?ないの?)といった感じでしょうか。あくまで私の解釈ですが。
個人的にはこのあたりの考えは好きです。思い込みを疑う感じが発見につながりそうで。
また、ヌルという日本語の音のイメージとして、質感や動きを表していると思います。作品を見る限りそうだろうと感じます。

  • 全体に対して

観ていて最初に思ったことは、雑音だなぁ、でした。光の雑音、静かな雑音です。
雑音というと邪魔というイメージもありますが、それだけではなく、複雑で理解しがたい、または普段気にしないけれど実はそこにある。よく聞こうとすると実はいる感じです。一種のBGMともいえるかもしれません。虫の音や三味線のさわり、雨の音、木々のざわめきや車の音のような作品だなぁと思ったのです。
明るく複雑でうにゃうにゃヌルヌルと動くさまは、人や精神状態によっては確かにちょっと邪魔に思うかもしれません。でも静かに見つめているとパターンや細かいまたは全体の動きから、何か別のものへの連想が始まって意味を見出していく感じがします。ノイズが心地よい感覚、これはもしかしたら日本的感覚かもしれません。西洋人は虫の音が邪魔なだけだと聞きますから。
目を細めて薄目で見ているとなんかその世界に入り込んだような気になれました。トランスな感じ…あ、お経かも、書いてて気づきました。

  • まずは1階です。

高解像度の液晶(なのでしょうか?)パネルです。すべて動きがありますので、動画で撮影することをお勧めします。
金属っぽい?と思ったら、銀彫刻とそれに移る風景をデジタル変換していったもののようです。

前回見たぐわぐわぬるぬる展でも思いましたが、再構築だと思いました。金属は、金属になる前にドロドロになることが多いと思います。恣意的に形を成した金属をデジタルでドロドロにしなおしている。熱も音もなく、ただ静かに…
その動きは波紋のようにも雫のようにも炎のようにも見えました。
製作者は個展概要の中で「デジタルの輪廻転生形を探してきました」(一部抜粋)と書いているので、なんとなく意図を感じ取れたのかもしれません。

  • 7階です。

多分一階作品(もしくは同種の作品)が、インクジェットプリンタで印刷されたもの。

インクジェットプリンタで印刷された作品が一番好きでした。油絵のように塗りたくられて凹凸があって立体感を感じられたからです。最近はゴッホを見て心躍るので。
下の作品名は「ヌル即是色色即是ヌル」で個展の名前にもなっている新作の一つです。まさにnullですね。空白だけど、きっとそこには見えないコードとかが書かれていて。式は色で。境界は常に動いていてあやふやで。
ただこの白に「ぷしゅぷしゅ」を見出した私は子育て世代だな、と思いました。

▼終わりに

久しぶりに有楽町に行き、懐かしさも感じられました。以前有楽町にある飲食店に勤めていたことがあったもので。落合氏はじめ、開催してくださった関係者の皆様、ありがとうございました。懐かしさとアートで楽しい一人時間を過ごせました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?