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演劇が好きです

お芝居が好きです。演るのも観るのも。小学校、中学校では学校行事で演劇がある度に役者をやりました。高校時代は演劇部でした。先輩がすごくて、今は数名が東京で劇団を旗揚げして自分達のお芝居を続けています。大人になってからはラジオドラマを作るサークルに何年もいました。舞台ではありませんが、演じる事には変わりはありません。

そんなこんなでずっと演じる側に関わってきたのと同様に、観る方もずっと続いています。近年はあまり生で観る機会はなくなってきましたが、それでも映像で観ています。案の定、録画したものや購入したDVDの数は恐ろしい数になっております。高校生の頃にNHKのBSで放送していた「夜ふかしシアター」で沢山の作品に触れて、益々ハマっていったのが大きかったです。劇団夢の遊民社、劇団東京サンシャインボーイズ、劇団☆新感線。私にとっての三大好物劇団でした。夢の遊民社はもう解散してしまいましたし、サンシャインボーイズは活動休止してますからね。

最近は小林賢太郎の演劇作品や、三谷幸喜作品、新感線はもちろん、他にも色々。チームナックスの作品もいくつか観ました。

生で観られた作品としては、近年は小林賢太郎の舞台はかなり観に行きました。古いところだと、劇団燐光群の「神々の国の首都」や、古田新太と生瀬勝久主演の「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」とか。劇団四季の舞台もいくつか観てはいるのですがどうも合わないらしく、何度観に行っても途中で寝てしまうので諦めました。

ただ、一番私がここまで芝居好きになった理由として、地元劇団の劇団うりんこの存在が大きいと思います。毎年小学校の体育館を劇場に変え、お芝居を打ってくれました。また、その劇団の劇場が近所にあったため、毎年学区の子供会でそこへお芝居を観に行きました。とても身近に演劇というものが存在していたのです。小学生の時点で、舞台で使うスモークは甘ったるい匂いがすることを知っていたのも、うりんこ劇場で感じることができたからです。舞台と客席が地続きなのに、ガムテープの線一本で区切られているだけで、その一歩先が異空間だと認識できていたのもその劇場のおかげです。演劇や舞台というものの概念を、子供の頃に教えてくれたのはうりんこ劇場でした。

演劇は私の世界を広げてくれました。言葉の力や表現の無限の可能性や、想像が生み出す目に見えない世界の匂いも。たった一つの照明の光が作り出す圧倒的な孤独も。舞台の上では全てが本当であり、終われば全てが虚構に還ることも。

ただ、ひとつだけ。芝居が終わり、突然役者達が客席に向かって頭を下げ、唐突に現実に突き返されるあの感じだけがいまだに慣れない。どうして良いか分からず、私はいつも客席で拍手を送りながら途方に暮れるのです。そういう意味では、映像で見る方が気が楽です。少し生の舞台から足が遠のくのはそういった理由もあります。

あれ、何とかならないかなぁ。世の舞台の演出家さん、何とかなりませんか?

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