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【人間関係で悩んでいるあなたに】「西の魔女が死んだ」著:梨木香歩

読んだことはなくとも、その題名だけなら聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

今回は、「西の魔女が死んだ」を紹介していこうと思います!

「西の魔女が死んだ」梨木香歩

この作品は、児童文学に属していて、主に小学校高学年から、中学生向けの小説です。

しかし侮ってはいけません。年を重ねていても響きます。むしろ、小中学生とはまた別の捉え方ができると思います。

幅広い世代の方にお勧めしたい一作です。

あらすじ:中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。

えむのおすすめ度

おすすめ度:★★★★★

超絶おすすめの星5です!

ページ数も221ととても少なく、一番最初に読む本としては難易度が低めです。

また、先ほども言ったようにどの年代の方でもこの小説は心に残るものだと思います。

学生であれば、主人公と自分を重ねて読むことができ、一女の父であれば自分の在り方や、娘との接し方などを考えるきっかけにもなります。

登場人物の心の変化に寄り添いながら読むことで、読む前と呼んだあとの自分の心の変化まで感じることができます。

単行本が出版され始めてから既に26年、子どものころ読んでいた人とも、今はすでに成人しているかもしれません。

読んだことのある人も、もう一度手に取ってほしい一冊です。

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本の虫の感想

・私がこの本を初めて読んだのは小学6年生の時でした。

当時の私にとっては、紆余曲折がありながらも最後にはおばあちゃんに気持ちを伝えることができた「きれいなおはなし」というイメージが強かったんです。

しかし、一年たって中学生になった時に読み返してみたら、主人公まいの気持ちがよくわかりました。特段いじめられていたというわけではありませんが、女子がグループになり始めて分断されていく一学期のあの感じに共感しました。すべてではありませんが、まいの感情が理解できたところで、自然の優しさや恐怖に翻弄され、魔女修行によって研ぎ澄まされていくまいの感情の変化に寄り添うことができるようになったと思いました。

生きていくことの尊さと死という定め、人を愛することの美しさを感じられる作品です。また、何年かの時を経てから、自分の立場が変わった時(恋人ができたとき、結婚した時、親になった時etc)に読むとまたほかの登場人物の気持ちに寄り添えるのではと思ったので、これからも手元に置いておきたい本の一つです。

・僕はこの小説を中学の時に手に取りました。まいの魔女修行や、日々の生活すべてが美しく見え、自分自身こういう風に成長していきたいと思います。

「何でも自分で決める」にごろからやっていて簡単なことのように思えますが、この物語はその難しさを教えてくれると同時に、重要性についても知らせてくれます。

僕が本を好きになったきっかけの本でもあるので、是非皆さんにも読んでいただきたいです。


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