見出し画像

「参加の階段」をのぼっていくためには?~参加するための準備を整えるポイントー広石コラムVol.29

緊急事態宣言が延長され、百貨店等が独自の判断でOPENする売り場範囲を広げるなど、それぞれがコロナとの共存の仕方を模索して、世の中に色々な変化が出てきているなといった感じがします。こういったことを通じて、この状況下で常に独自の判断と変化に対する対応を求められ続けているリーダーの大変さを感じるとともに、働く人たちにとっては突然生じた変化、、等といった事にとまどう色んなポジションの方に読んでもらいたいコラムです!(事務局 新村)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「もっと参加型で進めたい」地域づくりでも、会社運営でも、多くの運営者がそう思っていますが、「参加を促すことの難しさ」という壁にぶつかっていることも数多くあります。

「新しいこの企画、みんなでやってみよう!」リーダーが呼びかける時までに、リーダーは色々な情報を調べたり、企画を考えたり、どうやったらうまくいくのか検討したりしてきています。しかし、聞き手の人にとっては「急に言われた」感覚がぬぐえません。

ある時、まちづくりワークショップに取り組んでいる人が相談に来ました。「アイスブレイクがうまくいきません。気軽に市民に参加してほしいのに、黙ってしまうのです」「どのように進めたのですか?」「先ず、まちの課題を一人5つずつあげてみましょう、と言ったのに、誰も発言してくれなかったのです・・・」

まちづくりワークショップを開催する人は、まちづくりのプロです。いつも、地域のことを考えていたり、少子化、高齢化、環境問題など、多くの情報にふれているので、「5つくらい、すぐに出るんじゃないか」とつい、思ってしまいます。しかし、ワークショップに参加している市民は「まちの課題」という捉え方を日頃は、していません。参加者は「急に難しいことを聞かれても・・・」「自分の思っていること、正しいの?」と思ってしまったのかもしれません。

もし「まちで暮らしていて、最近、“大丈夫かな?”と気になることありますか?」と問いかけてみたら、どうでしょうか?
「近くのコンビニで、お年寄りが一人でお昼を買っていた」と話してくれた人に、ファシリテーターが「今、地域でひとり暮らし高齢者が問題になっているのですよ」とコメントをしたら、「あ、それが地域課題なんだ」と気付いてくれたかもしれません。

「参加しましょう」と呼びかける時と、呼びかけられた人が参加できる準備ができていることの間にはギャップがある。これは「参加型」を難しくする要因の一つです。      
                        代表 広石拓司
                       (2014年5月30日記)  
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
このコラムでは、それぞれのポジション等によるギャップが生まれる瞬間がすごくわかりやすく、それに気付かずに進めていくとただのギャップで終わってしまうんだ。。それってお互いにすごくもったいない。と色々考えさせられました。つい「参加する」というところから考えてしまいますが、その前の「参加するための準備」がすごく大切なことなのですね。自分と相手の状況や違いをちゃんとキャッチすることを心掛けていくことが、どちらのポジションになってもお互いに納得のいく進め方になるのかなと思いました。(新村)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?