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東京都福祉保健局「東京ホームタウンプロジェクト」とは?

こんにちは!エンパブリックの萩元直樹です。
エンパブリックでは、東京都福祉保健局「東京ホームタウンプロジェクト」の立上げ時より8年間携わってきました。

多様な主体が力を合わせて「いくつになっても、いきいきと暮らせるまちをつくる」ことへの挑戦を支援し続けてきました。

「高齢者」「介護予防」「福祉」といった種類の言葉を聞くと、「私には関係ない」と思う方もいるかもしれません。しかし、超高齢社会のまちづくりにとって重要な分野であると同時に、他分野と深い関係がありますので、興味を持っていただければ幸いです。

さて、ホームタウンプロジェクトの各種プログラムの1つ「課題解決力共有化プログラム」では、2022年度に墨田区、小金井市、福生市の支援をしてきました。

それぞれのまちに寄り添ったプログラムのため、課題設定や進め方は異なりますが、今回、小金井市を例にして概要説明させていただきます。

地域づくりの重要な役割「生活支援コーディネーター」

区市町村には、「生活支援コーディネーター」と呼ばれる専門職が働いています。

皆さんはご存知でしょうか?

各地域で高齢者が元気に生活できるように住民組織や関係団体との調整役を果たしています。

福祉という分野、あるいは行政全体の中でも特殊な業務で、ステークホルダーも多く、難易度が高い役割です。

多くの場合、1層生活支援コーディネーターが区(市町村)全域を、2層生活支援コーディネーターが各地域を担当しています。

小金井市では、2021年度に各地域の2層生活支援コーディネーターによる日頃の生活支援の中で見えてきた課題をまとめ、1層生活支援コーディネーターを中心に市全体でさらに議論を深め続けていく中で、重要な課題を見出しました。

「お金の管理に関する困りごと」

例えば、入院したとき、認知症になったとき、お亡くなりになられたときなど、様々な場面でご本人、ご家族がお金の管理について困ります。

「どこに通帳があるのか?」
「どうやってお金を引き出せるのか?」
「どの保険に入っていたのか?」

などなど、挙げればきりがないくらいに対応に困ったというケースがあります。さらには、どうしようもなくなってから地域包括支援センターなどに相談に来られるケースが多く、対応が難しいことも・・・。

小金井市の皆さんは、この「お金の管理に関する困りごと」という課題は、「未然に予防していく必要性がある」と考えたとのことです。

そこで、「行政にてチラシを作って配布すればOK」とは考えず、住民主体でこの課題に対していく必要性を感じられたことから、2022年度にホームタウンプロジェクトに申込みされ、エンパブリックが伴走支援することとなりました。

ホームタウンプロジェクト

ホームタウンプロジェクトでは、生活支援コーディネーターを軸に、区市町村、地域住民、金融機関職員(郵便局、銀行)プロボノ等との「対話」と「協働」の場を一緒につくりました。

行政関係者だけではない、多種多様な経験を持った方々による「対話」によって、この課題について認識を深めて合いました。

認定NPO法人サービスグラントのプロボノワーカーたちの協力も得て、どのように啓発していけばよいかを考え続けているところです(年度内にまたご報告予定です。ご期待ください!)。

このように、エンパブリックでは、課題解決への取組と多様な主体の関係を深める伴走支援をしています。

●地域団体の現場に即した課題の認識や、活動経験に裏打ちされた地域での課題解決力を、地域全体で活かせるように展開する

●自治体、社会福祉協議会、地域包括支援センター、地域団体等が連携し、地域づくりに取り組める関係をつくる

といった協働の経験は、今後の取組の原動力にもなるので、翌年度以降にも様々な嬉しいアウトカムが各地域で生まれ続けています。

「東京ホームタウンプロジェクト」にご関心を持っていただいた方は、ぜひ、以下のリンクもご覧いただければ幸いです。


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