行動するエンジニア

ウェブ企業で機械学習モデルの開発やA/Bテストの分析する人(PhD持ち) 最近は不妊治療についてのデータ公開に興味があります。 DecidimなどIT技術で市民が政治参加できる仕組みづくりや政策評価にも興味あり。

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ウェブ企業で機械学習モデルの開発やA/Bテストの分析する人(PhD持ち) 最近は不妊治療についてのデータ公開に興味があります。 DecidimなどIT技術で市民が政治参加できる仕組みづくりや政策評価にも興味あり。

マガジン

  • 不妊治療

    不妊治療、特に体外受精の治療成績の情報公開にまつわる問題点などをまとめ

最近の記事

各国の体外受精についての治療成績の公開状況の比較

概要各国の不妊治療、特に体外受精についての治療成績の公開状況を比較する。 具体的には以下のHPを比較する。 日本のこども家庭庁医療機関検索 https://funin-fuiku.cfa.go.jp/clinic/ アメリカのCDC ART Success Rates https://www.cdc.gov/art/artdata/index.html イギリスのHFEAのFertility clinic search https://www.hfea.gov.uk/c

    • 「全医療機関における不妊治療の治療実績公開」のススメ

      地元の代議士さんに質問主意書を出していただき、我が国において、体外受精を実施する全医療機関について治療成績が公開されていない理由が明らかになりました。 全文は の96番をご覧ください。 まず、質問内容を、簡単にまとめると「体外受精の治療成績は医療機関ごとに大きなばらつきがある、アメリカでは全医療機関の治療成績を公開しているが、日本では公開されているのは一部の医療機関だけで、全医療機関の成績公開はされていない。公開する予定はあるか?」ということである。 それに対する政府

      • こども家庭庁のHPで公開されている不妊治療の医療機関についての情報、掲載されているクリニックが少なすぎる件

        追記1: このnote記事を書くために用いたデータ抽出スクリプトにバグがありました。精査後、記事を加筆修正します。このnoteの内容を鵜呑みにしないでください。→現在は修正済み 追記2: スクリプトのバグを発見し、修正しました。取り消し線で過去の記述を修正しています。 ↓でもお伝えしていますように、こども家庭庁のHP上で体外受精などの不妊治療の実施機関についての情報が検索できるようになりました。 こちらのHPについて、全ての医療機関について体外受精の治療成績が公開されている

        • 保育の質評価スケール(ECERS)の導入についての疑問を中室先生にぶつけてきたよ

          概要↑のnoteに書いたように、杉並区役所にいって区職員さんや区議会議員さんにECERS導入を提案してきました。その際に、もらった懸念や質問を自分なりに整理して、この道の専門家の慶應義塾大学の中室牧子先生や伊芸研吾氏を交えて1時間ほど議論する時間をいただけました。非常に密度が濃く、時間が過ぎるのがあっという間でした。備忘録として内容を記します。 本論私からの質問と先生からの回答を一問一答形式で書きます。 Q1 「アメリカ製のECERSという尺度に最適化した保育を行うこと

        マガジン

        • 不妊治療
          4本

        記事

          体外受精の治療成績開示について政治家にお願いするときのテンプレ

          ねらい 以下のテンプレを参考に、自分の選挙区の政治家さんにメールや問い合わせフォームを送って、国を動かそう。ひとりひとりの力は小さくても、みんなで力を合わせれば、国も動く…かも!? テンプレ本体(〇〇議員) (あいさつ一文) お疲れさまです。いつもSNSでご活躍を拝見しております。 (本題) 本日ご連絡したのは、体外受精の治療成績の公開について、お願いがしたいことがあるからです。 体外受精は女性の身体的精神的な負担が大きく、医療機関ごとに治療成績にかなりの差があることが知ら

          体外受精の治療成績開示について政治家にお願いするときのテンプレ

          杉並区議会(区役所)に行って、区議さんたちに提案を聞いてもらった話

          今日は杉並区議会(杉並区役所)に赤ちゃん連れで行ってきました。 区議さんたちにお会いして、保育・幼児教育の質を担保するための評価スケール(後述するECERS)の杉並区の保育所や学童への導入を提案するためです。 事前に、区議の安田マリさんにメールで質問して、この日は会派の皆さんが控え室にいる、と聞いていたのでいきました。 同じフロアに各会派の控え室が並んでいるので、ついでに、他の会派の区議さんにもECERSを宣伝できたらと思っていましたが、アポなしでいきなり控え室にいくのはダ

          杉並区議会(区役所)に行って、区議さんたちに提案を聞いてもらった話

          CivicTechのプロジェクトを成功させるために心がけていたこと

          これは CivicTech & GovTech Advent Calendar 2023 23日目の記事です。 2人目不妊を経験し体外受精で2人目を授かったことから、出産後、育児休暇の合間をぬって、医療機関ごとの体外受精の治療成績を可視化する取り組みをしています。 このプロジェクトについて、某新聞から取材を受けましたので、近々記事になると思われます。全てのCivicTechのプロジェクトがメディアに取り上げてもらえるわけではないので、”成功”の定義にもよりますが、本プロジ

          CivicTechのプロジェクトを成功させるために心がけていたこと

          不妊治療についての情報提供のあり方についての私見

          自己紹介不妊治療、特に体外受精は、医療機関ごとに治療成績にかなりのバラツキがあることが知られています。2人目不妊に悩まされ、体外受精で妊娠・出産した経験から、患者が医療機関を選ぶ参考にできるよう、医療機関ごとの体外受精の治療成績 (= 簡単に言うと「何回移植して何回妊娠したか or 何回赤ちゃんが産まれたか」)を比較しやすいよう可視化するサイトを育休中のスキマ時間に作ってきました。 この可視化サイトの作成にあたり利用したのは、東京都が公開している体外受精の保険適用前の20

          不妊治療についての情報提供のあり方についての私見

          主に杉並区民向けの非公式Decidimを立ててみた話

          Decidimとはhttps://decidim.org/ja/ によると"Decidimは市民参加のためのデジタルプラットフォーム"。実際にバルセロナ市や日本の自治体だと加古川市で導入されているそう。 今回私が立てたサイトはこちら Decidim開設のアナウンス https://twitter.com/se2EBPM/status/1637260452152627200?s=20 Decidimにはいろいろ機能があるけれど、閲覧するだけならユーザ登録不要で、ユーザ登録す

          主に杉並区民向けの非公式Decidimを立ててみた話

          "「政策評価」の理論と技法"を読んだのでまとめ

          概要 政策評価の基本的な事項について、平易に解説した本。ウェブ企業勤めで、政策評価初心者の自分も読みにくさは感じなかった。はしがきでは、この本は、公務員、議会の議員、納税者などを読者として想定していて、異なる立場の人たちが同じ道具箱を用いて政策評価を論じることのメリットが語られている。 政策評価の各ステップのやり方をわかりやすく解説するだけでなく、コラムなどで実例が豊富に取り上げられているので、各ステップで何をやるか具体的なイメージがつかみやすい。 ところどころ、「意図され

          "「政策評価」の理論と技法"を読んだのでまとめ