こども家庭庁のHPで公開されている不妊治療の医療機関についての情報、掲載されているクリニックが少なすぎる件
追記1: このnote記事を書くために用いたデータ抽出スクリプトにバグがありました。精査後、記事を加筆修正します。このnoteの内容を鵜呑みにしないでください。→現在は修正済み
追記2: スクリプトのバグを発見し、修正しました。取り消し線で過去の記述を修正しています。
↓でもお伝えしていますように、こども家庭庁のHP上で体外受精などの不妊治療の実施機関についての情報が検索できるようになりました。
こちらのHPについて、全ての医療機関について体外受精の治療成績が公開されているわけではないという問題は下記ツイートですでに指摘しました。
今回は、そもそも、体外受精を実施する医療機関であると日本産科婦人科学会に登録されていながら、こども家庭庁の医療機関検索で検索できる医療機関が多数あることを示します。
まず、日本産科婦人科学会に登録されている医療機関数を確認します。
↑のリンクから「体外受精・胚移植」の項目だけを選択し、他は一切指定せずに検索すると624件ヒットします。※2024/4/5現在
次にこども家庭庁の医療機関検索に掲載されている医療機関を確認します。
多少コードを書く必要がありますが、スクレイピングの結果以下のように、345 365件の医療機関が得られました。※2024/4/5現在 ※こども家庭庁のHPではいくつかの医療機関が複数回ファイルに含まれているので参考値
さらにこのファイルを精査して、凍結胚にまつまる統計値が全部0でない医療機関を数えると138 145件ありました。以上をまとめると、
こども家庭庁医療機関検索で情報が検索できるのは 365/624 = 約58%
こども家庭庁医療機関検索で凍結胚移植についての治療成績を公開しているのは 145/624 = 約23%
この割合、高いとみるか、低いとみるかは人によって意見が分かれると思いますが、積極的に情報公開を進めているアメリカでは30年くらい前にできた法律によって全ての体外受精を実施している医療機関の治療成績が確認できます。