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健康経営コラムvol.17 メタボワースト4位の県からピーアール。健康経営は人材確保の突破口

※本記事は2分で読むことができます。

「健康経営優良法人」企業の取り組みインタビュー

■ 取材企業 ■

・企業名:南双サービス株式会社
・業種 :サービス業
・従業員:108名(2021年8月1日現在)
・所在地:福島県
・認定部門:中小規模ブライト500
・会社HP:https://www.snanso.co.jp/?_fsi=jF4AP3ac

県で2番目に歩いた事業所に! 行政アプリを活用した取り組みが大成功

メタボ率が全国ワースト4位(17.3%)の福島県から、日本を代表する“健康的な企業”が誕生した。それが、健康経営優良法人2021ブライト500に認定された、同県広野町の南双サービス株式会社。県民の健康促進に取り組む行政のシステムをうまく活用しながら、従業員の健康への関心を高めている。

社員の100%がマイカー通勤と、まずは運動する機会を作ることが課題。そこで目をつけたのが、県が生活習慣の改善のために提供している『ふくしま健民アプリ』だった。「社員全員に登録するように呼びかけています。他の人の歩数が分かるので、競争意識も生まれたようです」。そう語る業務課長の小幡氏の思惑どおり、これが大きなモチベーションに。社員の中には、一年で東海道五十三次を制覇した猛者も誕生した。さらに2019年には、県内の事業所ごとで十日間の平均歩数を競うイベントで堂々の2位に輝いた。
今では外部からインストラクターを招いて『歩き方講習』を実施、社員を集めてウォーキングイベントを実施したり、毎朝少し負荷の高いラジオ体操第2をこなしたりと、体を動かすことがすっかり習慣になっている。

ブライト500認定企業として、よりふさわしい職場づくりを

社員全体の健康意識も高まり、二次健診受診率もこの二年で20%から65%まで向上。費用の会社負担や、健診休暇を設けるなどの施策が奏功し、自ら申請する社員も増えてきた。しかし、目標とするのは二次健診受診率100%。「ブライト500に認定されましたが、ふさわしい企業になるにはまだここからです」と小幡氏は語る。その根本には、人材確保という最大の目標があった。
2011年の原発事故の影響は大きく、近隣地域の人口が減少する中で事業継続、拡大に向けた人員の確保は大きな課題。「健康経営は、人材の確保・定着の打開策だと思っています」と、社員に元気で長く働いてもらうこと、求職者への強みになる職場づくりを目指している。

運動促進のほかにも、ケータリングを導入した健康的な食事の提供や、トレーニングジムとの法人契約も実施。従業員同士がコミュニケーションをとりやすいようにと、オフィスや休憩室のレイアウトにもこだわった。今後は続けてウォーキングイベントの実施や、禁煙に向けての取り組みを進めていく予定だ。
「ブライト500という認定を取れただけで、実際に中身がどうかと問われると足りない部分もまだある。定着させるために、レベルアップしていくことが今年の目標です」。元気な職場づくりに邁進する同社は、健康増進が急務とされる福島県の救世主となりそうだ。

※取材、文:株式会社empheal(エンフィール)


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