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感情調整の3つのサークルモデル

今日はセルフ・コンパッション、『感情調整の3つのサークルモデル』についてお伝えします。
いつものように、記事と同様の内容をstand.fmを使った音声でも、お届けしています。音声の方がよい方は、こちらでどうぞ。
今回は、エクササイズ付きです!




感情調整の3つのサークルモデル

この記事は、東京成徳大学の石村郁夫先生の書籍を参考に書いていきます。


人間の脳では3つの主要なシステムが発動していて、それらが、私たちの気持ちを絶えず調整してくれています。
その3つの主要なシステム以下の通りです。

①脅威システム(レッド)
②動因システム(ブルー)
③充足システム(グリーン)

出典:『ストレスに動じない“最強の心”が手に入る セルフ・コンパッション』


①脅威システム(レッド)
最初に脅威システム(以下レッドシステム)について説明します。このレッドシステムは、何か脅威となるものに出会った時に発動します。例えば、突然目の前に、凶暴な動物が現れた時などを想像してみてください。
恐怖の感情でいっぱいになり、脳内ではアドレナリンが放出されて、「戦うか、逃げるか」を選択するようアラームを出します。fight or flightとも言います。
恐怖や不安または怒りなどは、確かにネガティブな感情ですが、それらは決して悪いものではありません。なぜなら、このような恐怖にさらされた時、それを私たちに教え、機敏な行動をとる準備をしてくれるからです。それがなかったら、人類は生き残ることはできなかったでしょう。

②動因システム(ブルー)
次に動因システム(以下ブルーシステム)についてです。このブルーシステムは、物事に興味を持って夢中になっている時に発動し、好奇心や喜びなど、ポジティブな感情を活性化させます。例えば、何か目標に向けて、夢中で取り組み、ついにそれが達成されたときのことを思い出すか、想像してみてください。とってもハイで気分がいいですよね。集中力や、パフォーマンスが高まり、幸福感も感じられます。ドーパミンが放出されて、GO! GO!と、アクセルを踏み込んでいる感じです。

③充足システム(グリーン)
最後に充足システム(以下グリーンシステム)について説明します。このグリーンシステムは、これまでのレッドシステムや、ブルーシステムと全く違い、落ち着きと平和がすべてです。
人から理解されたり、受け入れられたり、誰かのケアをしたりなどの時に稼働しているシステムです。
脳内では愛情ホルモンと言われるオキシトシンが放出されて、他者への信頼を寄せ、安心感を得ることができ、親しい人間関係を築くことができます。
更にこのグリーンシステムは、レッドシステムとブルーシステムが、必要以上に活性化させないよう、バランスをとってくれる役割もあります。


3システムのバランスをとる

過去に辛い経験をした人は、グリーンシステムが上手く稼働しないか、無意識にブロックさせているかもしれません。それだけでなく、辛い経験によって、レッドシステムと、グリーンシステムが関連付けされてしまうことさえあります。
グリーンシステムが、適切に活性化しない事で、必要以上に自己批判したり、恥の感情を持ってしまうと、ストレスやストレスホルモンが誘発され、他者との関係構築が難しく感じたり、生きづらさを感じることもあります。
たとえ、過去に辛い体験がなかったとしても、現代を生きる私たちは、常に多くのストレスにさらされ、それに対処しながら生きています。
ストレスに打ち克つために、ブルーシステムを自分の限界を超えて活性化させて、乗り越えようと努力している人もいるかもしれません。
でもそれは、鳴りやまないアラームを抱えているようなもので、いつか疲弊してしまいます。
グリーンシステムを活性化させて、バランスを取り、レッドシステムを無理に抑え込むのではなく、認めて鎮めてあげて、ブルーシステムを使ってポジティブに生きることができたらいいなと思います。

もし、現段階で自分自身のグリーンシステムが、十分ではないなと思っても、人はどの時点からでも、グリーンシステムを発達させることができます。
コンパッション・フォーカスト・セラピー(CFT)では、このグリーンシステムを活性化させるエクササイズを行います。
stand.fmには、最後に、ごくごく簡単なエクササイズを入れています。
ご興味のある方は、聴いて私と一緒に試してみてください。

次回は自己批判をするのはどうしてなのか、一緒に考える記事を書きたいと思います。

今日私のnoteに来ていただきありがとうごさいました。

私のWEBページはこちらです。


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