楽しみロンダリング
Ⅰ.楽しいのは良いことだ!?
「楽しい」のと「苦しい」のはどちらが良いですか?
こう聞かれたら、ほとんどの人は楽しい方を取るでしょう。
中には、苦しい方だと答える人もいるかもしれません。
でもそれは、一見、楽しいと思えるものに人々が集まるため、実はうまみが少なく、苦しい方に人々の気づかない宝の山が眠っている場合があるからかもしれません。
または、苦しい道を選んだ方が自分を成長させるための試練があり、結果的に自分の実力を向上させることになるのを知っているのかもしれません。
ですが、未来のことを考えずに、今、この場だけという限定では、「楽しい」のと「苦しい」のでは、どちらを取りますか?
と言われたら、楽しい方を取るでしょう。
これは、当然のことです。
そのために、人間には「楽しい」と感じる機能と、「苦しい」と感じる機能が備わっているのです。
人間の機能なので、否定するものではありませんし、良い悪いで片づけるものでもないのです。
楽しい方向に進みたいという思いがあり、苦しい方向は避けたいという思いが、人間の基本的な感覚です。
赤ちゃんを見ているとまさにそのように行動しています。
ところが年齢を重ねるごとに、世の中は、そんな単純なことでできていないことを思い知らされます。
先程の「苦しい」を選択する人がいるのも、一見、楽しく見えるものも、落とし穴があり、気が付けば大きな苦しみを味わうことがあることを知っているからでしょう。
逆に「苦しい」という障壁により、安易に参入する人がいないため、実は密かな楽しみを味わうことが出来る場合も、多くあるのです。
それでは、自分が「何かを楽しい」と感じるのは何を示唆しているのでしょうか?
それとも、楽しいと感じ続けることこそが、あなたの人生の目的なのでしょうか?
Ⅱ.楽天主義と悲観主義
あなたは、楽天主義ですか?悲観主義ですか?
この本を読まれているということは、楽天主義だと思われている方が多いかと推察します。
楽天主義とは、世の中には自分にとって良いことしか起こらないので、自分はこのまま突き進みます。といったものです。
悲観主義とは、このまま何もせずに突き進んだら大変なことになると考えて、策を練ります。
そして、そのいくつかの策を実施したらどうなっていくか、シミュレーションし、ベストと考えられる策を実施していきます。
このように説明すると、悲観主義の説明は普通に会社や社会人がやっていることだと気づきます。
楽天主義は文字通り、根拠なく自分にとっての不都合は起こらないと決め込んで、何も行動を取りません。
さて「楽天主義」と「悲観主義」という比較をしましたが、
実は「悲観主義」の対義語は、「楽天主義」ではありません。
「悲観主義」の対義語は、「楽観主義」です。
楽観主義は、天に任せて何もしないというわけではありません。
可能性を信じて、策を練り、いくつかある策をそれぞれシミュレーションし、ベストと判断したものを実施していくのです。
あれ、これって先ほどの悲観主義の説明と同じではないでしょうか?
そうです。先ほどの悲観主義の説明は、実は楽観主義の説明だったのです。
悲観主義は、このまま突き進んだら大変なことになると考えるところまでは同じです。ですが、その後の行動が違います。
「どうせ、うまくいかないよ」といって、何も行動しないのです。
何か行動すると失敗する可能性があるから、現状のまま何もしない方が安心だと考えるのです。
現状のまま何もしないことにより、ジリ貧になる可能性に気が付けないのです。
楽天主義は、天に任せて、言い訳して何もしない。
悲観主義は、行動したって無駄だから何もしない。
楽観主義こそが、可能性を信じて、行動して考えるのです。
どんなに楽しいことも、毎日同じ状態が半永久的に続いてしまうと、当たり前になってしまい、楽しいという感覚が無くなってしまいます。
だからこそ、楽観主義で、楽しみをアップデートしたり、全然別ジャンルの楽しみを見つけたり、それらを融合させて新たな楽しみを創造していくことで、楽しみという可能性を、どんどんと広げていくことが重要なのです。
続きは、AmazonのKindle版で。。
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