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リバーブックス日記 2024.11.5(火)

2024.11.5(火)曇り 12/20℃

9時半起床。今日は定休日。
昼前に家を出て、沼津駅から東海道線の各駅停車に乗って東京へ。
最近、在来線で東京にのんびり向かうのが気に入っている。交通費も安くなるし、海沿いからだんだん都市に近づいていく車窓が好きだ。沼津から東京まで2時間15分程度。本を読んだりうとうとしていたら着いてしまう。

有楽町線に乗り換えて、新富町で下車。今日から“一冊の本だけを売る書店”銀座森岡書店で始まる木村朗子さんの写真作品展『 i 』を観に行く。

来年、リバーブックスでも木村さんの展覧会を計画していて、ぜひ直に作品を観ておきたかった。木村さんは以前からお知り合いだったのだけど、リバーブックスを開店する時に真っ先にお祝いのメッセージをくださって、思い切って展示のお声かけをしたら快諾してくださった。パリフォトに出展したり、錚々たるギャラリーで展示されてる作家さんなのに、自分のような小さな本屋で展覧会してもらえるのはただただありがたく、嬉しい。

森岡書店に着いたら、ちょうど森岡さんと木村さんがいらしてご挨拶。木村さんとはSNSで近況を知っていたものの、実際にお会いするのは10年ぶりくらいかも。

木村さんの展示作品は昨年スペインの出版社RMから発行された同名の写真集『 i 』に収録されている写真から。弧を描く海辺を撮った大きな作品1点と、植物と太陽、海原の小さなプリントが3点。わずか4点ながら、写真に映る景色の密度が濃いので、いつまででも観ていたい引力がある。木村さんによれば、“何も写っていないような写真には、すべてが写っていると感じる”とのこと。確かに、ずっと見終わらない。と感想を伝えたら木村さんがとても喜んでくださる。

森岡さん、木村さんと話しているところに、神保町の老舗古書店「一成堂書店」にお勤めの堤さんが来訪。堤さんは浜松の書店ギャラリー「BOOK AND PRINTS」の元スタッフで、その後「銀座蔦屋書店」に移り、一誠堂に転職したという異色の経歴の持ち主だ。実はリバーブックスにもお越しいただいたことがあって、銀座での再会にびっくり。森岡さんが一誠堂書店ご出身でもあり、古巣の先輩後輩に、同じく本屋の僕が加わって、店内が作家の木村さん以外は全員本屋という珍しい事態に。木村さんが淹れてくれたコーヒーをいただきながら、自然と本屋トークになりとても楽しかった。

すっかり長居して、木村さんの写真集を購入して森岡書店を出る。もう11月なので、良いお年をといった挨拶を今年初めてする。

地下鉄で有楽町に行き、三省堂有楽町店をぶらぶら。
さっきまで一冊の本だけを売る森岡書店にいたのに、ここには何万冊の本があるんだろう。店内の本をじっくり見る。日本有数の巨大書店はリバーブックスの対極にあるからこそ、歩き回るのが本当に楽しい。自分の店にかかりきりになりがちなので、本屋巡りは大事だと思う。定期的に違うタイプの刺激を浴びておかなければ。平野紗季子さんの『ショートケーキは背中から』を購入。

帰りは新幹線に乗る。東京から三島乗り換えで1時間ちょっと。この近くもないけどすごく遠くもない距離感が沼津のいいところだと思う。
夕食は新幹線で崎陽軒のシウマイ弁当。

沼津に帰ってから、久しぶりにサウナに行ってリフレッシュ。
いい休日でした。




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