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考えてつくりこんだものよりも思いつきでつくったもののほうが、なぜか重宝されちゃう話

こんにちは。真面目なカタブツ、カスタマーサクセス部のこんどうです。

表題の件ですが、これってみなさんにとって「あるある」でしょうか。
もしかしたら多くの方に共感していただける点があるんじゃないかと思い、わたしの体験について書いてみます。

万人ウケしない絵

まずは、わたしの絵の傾向について紹介させてください。

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これはなんでしょう。

そう、耳の長い動物、うさぎですね。


じゃあこれは?

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はい、あの有名な夢の国にもいる動物、ねずみです。


では、これは?

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いえいえ、トナカイじゃなくって、たつ

これらの動物の共通点おわかりですか?
はい、そうです。干支です。年賀状でおなじみですね。

これ、意外に労力と年月をかけて作成した干支たちなんですが、周囲の評価は概ねこんな感じ。

かわいい、スキ!と感じる人・・・1割
ちょっと気持ち悪いねと感じる人・・・2割
なんかやばいねと感じる人・・・7割

はい。万人ウケしないことは、十分理解しています。それはいいんです。真摯に受けとめています。

突然のオファー

ところがある日、あの絵を「かわいい、スキ!」と感じちゃう系の同僚から、1通のDMが届きました。
なんと「ぜひ社内ラジオのロゴを描いてほしい。」というオファーでした。

社内ラジオというのは、相互理解を深めるための取り組みの一環として、有志メンバーにより運営されている「えもてくラジオ」のことです。
ロゴデザインのオファーをしてくれた彼女は、このえもてくラジオのパーソナリティ。ほんわかとした雰囲気を醸し出しつつ、斜め上な質問をゲストに浴びせるスゴイキャラです。

いい感じに軌道にのってきた、えもてくラジオ。
そのロゴをわたしに描かせるって正気ジャナイよね大丈夫?と、まずは彼女のことが心配になりました。
次に、なんかやばいね的ロゴを作ってしまいリスナーが離れていくことを想像し、自分の評価が下がることが心配になりました。

しかしながら、頼られたときは断らない体質。「え、じゃあ、やらせていただきます〜アセアセ」とお引き受けし、ロゴ作成プロジェクトがスタートしたのです。

ゼロイチよりイチニ 目指すは無難キャラ(いい意味で)

ロゴ作成にあたり、文字だけだと寂しいのでキャラクターを入れることにしましたが、1割の人にウケて9割の人にひかれるようなキャラクターだけは産み出すまい、と強く心に誓いました。

そして、無難なもの(いい意味で!)をつくるには万人ウケしてる既存キャラをアレンジすればいいんじゃないか?という戦略的発想から、社内キャラクターであるおもぱかをベースに考えることにしました。

おもぱかは、あるぱかをモチーフにしているのでソフトでかわいらしい雰囲気があり、しっかりと万人ウケしています。
ご覧のとおり、気持ち悪さもやばさもゼロですね。

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こちらをお手本にしながら描いていきます。
ふんふん、ほっぺと、かわいい目が特徴ね。これをゆる~いかんじにアレンジね・・・
と、素直に手を動かした結果、こんないきものが誕生しました。

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・・・ふっくらさせすぎたようです。
万人ウケするキャラが行方不明になりました。

焦りながら、必死で鉛筆を走らせます。

次は、部分的なアレンジにとどめつつ、多様性を表現してみることにしました。
添えるフレーズは、「みんなちがって、みんないい」。

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どういうわけか、脳内で思い描いていた多様性とは、なんだか違うメンバーが揃いました。
思いつくままに描くと、無難キャラから遠ざかってしまうようです。
焦りがつのり、時間ばかりが過ぎていきます。

どうしよう... どうしよう! どうしよう!!!

そのときです。
夜中だというのにどこからか一筋の光が差し、天からのお告げを聞きました。

「目や鼻、口などが人間ぽいと無難キャラにならない。自分を捨てろ。」

目からウロコです。
早速、人間に寄らないよう細心の注意をはらいながら描いてみました。
すると、やばさ控えめなキャラクターたちが徐々にスケッチブック上にあらわれ始めたのです。手が動くまま、時間のある限り、たくさんたくさん描きました。

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やばい系の絵からはずいぶん遠ざかりました。ここまでくれば、もう大丈夫。
ラジオチームのメンバーの意見を聞きながら整えます。

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かわいいロゴが完成!

最終的に社内のデザイナーさんにきれいに仕上げてもらい、完成したロゴがこちら。

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おもぱかがベースとなったキャラなので「らじぱか」と名づけられました。
「かわいらしいキャラ」として社内メンバーにすぐに受け入れられ、わたしは喜びと達成感に満ちていました。

まさかの敗者復活

ところが・・・らじぱか発表の興奮冷めやらぬ中、
社内のデザイナーさんが、ボツキャラ第1号を「ぱちぱか」と名づけてスタンプ化し、Slack上に爆投したのです。

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するとどういうわけか、このぱちぱかスタンプを使用する人が続出。

ぱちぱかスタンプを愛用しているメンバーいわく、「なぜか無性に押したくなる」とのこと。

毎日のようにSlack上のどこかしらでぱちぱかを目にするようになり、「本家のおもぱかよりも、ぱちぱかスタンプのほうが利用頻度高い説」まで出てきました。

一方、あれだけ頑張って考えた「らじぱか」は、いまだにスタンプ化されていません。そもそも、らじぱかという名前を知らない社内メンバーが多いかもしれません。

ラジオチームやデザイナーさんの力を借りながら、労力と時間をかけて作成したらじぱかが、落書きに近いぱちぱかに負けている気がして不憫でたまりませんでした。もやもや。ぱかぱかぱかぱか。

しかし・・・社内のエンジニアさんが雑談の中で
「そのプロダクトにどれだけ労力かけたかなんて、ユーザーには関係のないことだ」と言っているのを聞いた瞬間、もやもやした気持ちがすっと晴れていきました。そうか!それだ!

そして、コストかけていない副産物が誰かの役に立っているだなんて素晴らしきこと、むしろドヤってもいいぐらいなことのように思えてきました(らじぱかだって、本来の役目はちゃんと果たしています。こちらの記事でその姿を確認いただけます)。

そんなわけで、ぱちぱかがチヤホヤされていたら素直にドヤ顔しておこうと思いますドヤドヤ。

ちなみに、弊社では一緒にはたらく仲間を募集しています。この記事を読んで入社いただいた方には、ぱちぱかステッカーをプレゼントしていますので、ぜひ仲間になってくださいね(入社後、こんどうにお声がけください)。

お待ちしておりますね

ではでは!

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