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全社でストレングス・ファインダーをやってみた! ~強みを活かして、働きやすく~

どうも、はじめまして、CXソリューション部アカウントエンゲージメントチーム(以下、CXS 部AEチーム)のサノです。
新規のお客様対応からCXMデザインやコンサルティング、外部セミナーやクライアント向けの勉強会・ワークショップの講師など、幅広く対応しております。本日21日目を担当いたします。
ちなみに、AEチームは、一般的にいう営業ですが、お客様との良い関係作りを先頭に立って行い、お客様のエンゲージメントを高めていく役割を持つという意志がこもったチーム名です。何かと外に出る機会が多いので、お会いできることもあるかもしれません。その際はなにとぞよろしくお願いいたします。

ところで皆さん、ストレングス・ファインダーをご存知ですか?
もしかしたら、書店などでも平積みでおいてある『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』という本のことだったら、どこかで見たことがあるという方もいらっしゃるかのではないでしょうか。
本日は、EmotionTech全社でストレングス・ファインダーをやったよ~、というお話です。

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1. ストレングス・ファインダーとは

1998年、「強みの心理学の父」故ドナルド・O・クリフトン博士によって〈ストレングス・ファインダー〉のアセスメントと34の資質が生み出されました。博士が率いるギャラップ社が40年にわたって行ってきた「人間の強み」に関する研究に基づいて開発されたこのアセスメントは、20ヵ国語以上の言語に翻訳され、100以上の国々の企業が学校・コミュニティなどで活用されています。

診断は、書籍付属もしくはオンラインサイトやアプリで購入できるアクセスコードで実施できます。所用時間は30分程度で、34資質の中の上位資質TOP5もしくは34資質が全部見られるコースがあります。

ストレングス・ファインダーは「弱点を直すことや人々の短所に焦点をあてるのではなく、長所を伸ばすことにエネルギーを注いだほうが、人は何倍もの成長を手にすることができる。」、「自分の最も得意とすることを行う機会がある人は、ない人よりも6倍も意欲的かつ生産的に仕事に打ち込む傾向がある。」といった研究結果から、自分の「強み」を知り、それを伸ばしていく必要があることを教えてくれます。

ここで34の資質を簡単にご紹介しておきます。
34の資質はリーダーシップの4つの領域に分類されています。実行力・影響力・人間関係構築力・戦略的思考力の4つです。組織として、この4つの領域の力が組み合わさると団結力のある強固なチームができます。ひとりひとりが万能である必要はなく、一人ひとりの強みが合わさってチームとして強くなるという考え方です。

実行力の資質
特徴:物事を成し遂げる方法を知っている
 アレンジ/回復志向/規律性/公平性/慎重さ/信念/責任感/達成欲/目標志向
影響力の資質
特徴:主導権を握り、はっきりと意見を表明し、チームの言い分をより広く外部に知らしめようとする
 活発性/競争性/コミュニケーション/最上志向/自我/自己確信/社交性/指令性
人間関係構築力の資質
特徴:強固な人間関係を構築する能力を持ち、チームをまとめ、単なる個人の寄せ集めよりも大きな力を発揮するチームを作る
 運命思考/共感性/個別化/親密性/成長促進/調和性/適応性/包含/ポジティブ
戦略的思考力の資質
特徴:あらゆる可能性に目を向けさせる。情報を取り入れ、分析し、より適切な判断を下せるようにする
 学習欲/原点思考/収集心/戦略性/着想/内省/分析思考/未来志向


ただ、ストレングス・ファインダーが測定するのは34の資質「才能」であって「強み」ではありません。強みの公式は、「才能(頻繁に繰り返す思考、感情、行動パターン)」に「投資(練習やスキル開発、知識を身に付けるためにかける時間)」を行うと「強み(常に完璧に近い成果を生み出す能力)」になる、というものです。この公式を実践するべく、まずは自分の「才能」を明確にして、日々「才能」に磨きをかけて「強み」にすることが、その人の真の強みを築くことになるのです。そのため、診断して終わりではなく、日頃より自分の才能を意識して行動することが大事です。
詳しい内容や、1つ1つの才能については、ぜひオンラインや書籍で確認してみてください。

公式サイト

書籍:『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』

2. コーチ資格あります。

実は私、このストレングス・ファインダーの認定コーチの資格を持っています。
以前よりストレングス・ファインダーに興味を持っていて、何度か診断をしていたのですが、活用しきれていない感触でした。本来はもっとパワフルに使えるアセスメントなんじゃないか。そんなモヤモヤを解消するチャンスがきたのが2019年のGWです。みなさん覚えていますか?そうです、何と10連休。年始のある日、以前から登録していたギャラップ社からのDMでコーチ資格研修がこのGW中のスケジュールで開催されることを知りました。研修は5日間毎日朝から夕方まで講義があります。通常時ではなかなか予定が取りにくい。この10連休であれば、5日研修してもまだ5日余裕がある。ということで、家族の理解も得られてコーチ研修に参加したのでした。

研修は35人ほどで行われて、その週はみっちりストレングス・ファインダー漬け。教材も充実していて、研修前に理解したかった部分は学ぶことができました。また、一緒に受講したメンバーはバックグランドは様々でしたが、資格を取る目的は一緒なので話が早く、情報交換も活発にできました。今でもメンバー間でやり取りを行っていて、良い仲間に巡り合えたと感謝しております。

5日間の研修を終え、後日オンラインテストと5名以上の人のコーチングを完了するとはじめてコーチ資格が取得できます。私は社内外の方々にお声掛けして、早々にコーチングをクリア。ご協力いただいた方、その際はありがとうございました。そしてこの時に、私がコーチ資格を取得したことが社内にも伝わったのでした。

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3. 会社でやってみたいのだけども、どうでしょうか?

2020年のコロナ禍真っ只中の5月、代表の今西から相談を受けました。弊社EmotionTechの行動指針を浸透させるためのプロジェクトチーム7レッツ委員会での直近のテーマが「相互理解」で、その企画の1つでストレングス・ファインダーを全社でできないか、という内容でした。リモートワーク中心になり、今までよりコミュニケーションが取れず少しずつ起こる認識のズレや新加入したメンバーへの理解不足が課題とのこと。まさにストレングス・ファインダーが解決しようとしている、ほとんどの人が自分や自分の周りにいる人たちの強みを知らないか、知っていても説明できない状態が引き起こしている問題で、試すには絶好のタイミング。7レッツ委員会のメンバーに、オンラインでもできるストレングス・ファインダーの概要講義、相互理解のワークショップ、結果をまとめた自己紹介カードの作成を紹介したところ、ぜひやりましょう、と話はすぐにまとまり、実施の運びになりました。

4. やってみた|全社の傾向

当時の全社メンバー60名弱ほどで行った結果を見てみると、最上志向・個別化・調和性・学習欲・着想が上位に来ていることがわかりました。良いものを更に最高のものに高めたいと考え(最上志向)、ひとりひとりが持つユニークな個性に興味を持ち見逃さず(個別化)、共通する部分を見出して同意点を見出し(調和性)、学ぶことが大好き・学ぶプロセスが大好き(学習欲)、複雑に見える物事でも的確で簡潔な考え方を発見すると嬉しくなる(着想)傾向があるということです。なんてCXM支援に向いている集団なんだと、自画自賛したくなるような傾向です。

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注)集計の一部です。図は、強みを俯瞰して見れるチームグリッドの例。

5. やってみた|チームの傾向

また、チームごとで見てみると傾向が違っていることがわかりました。特徴的なチームを3つあげてみます。

まず、我がAEチーム。着想・ポジティブ・適応性・最上志向が上位に来ています。上記の着想と最上志向に、活力と楽天性があり(ポジティブ)、それぞれの時点で進む方向を選択できる柔軟性が追加されているイメージです。臨機応変な対応が求められる前線の役割からすると、良さそうな傾向です。

2つ目はCXS部のフロントチーム。CXM支援のコンサルティングを担う部門ですが、共感性・個別化・親密性・分析思考が上位です。周囲の人の感情を察することができて自分自身の気持ちであるかのように感じることができ(共感性)、知っている方々との関係性を深め(親密性)、データからしっかりした理論と関係性を見出します(分析思考)。ご契約後のクライアントが最高のCXMを実現できるようにご支援するメンバーとして、自慢できる傾向です。

最後に開発チーム。回復志向・学習欲・収集心・調和性が上位に来ています。問題を解決することが大好き(回復志向)で、学ぶことも大好き、興味が惹かれるものを徹底して集め(収集心)、同意点を見出していきます。Saasビジネスを行っている弊社の根幹であるシステムを任せているメンバー、非常に心強いです。

このように、チームごとに見るだけでも非常に興味深い傾向が見えてきます。図らずも、チームの傾向と役割が合っているようにも見えます。その意味で、弊社は才能を活かしやすい組織にできているとも言えそうです。

6. 自己紹介カードも作ってみた

そして、それぞれのメンバー同士の理解があってこそのチーム・部・会社です。一人ひとりの特徴が分かるように、基本のフォーマットは揃えて、書き方や内容は自由にした自己紹介カードがこちらです。Googleドライブに保存して、いつでも閲覧できるようにしています。例は私のカードでそれほど面白くないのですが、実際には十人十色、一人ひとりのカラーが出ていて、予想以上に面白いできになっています。

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以上のように、7レッツ委員会のおかげでストレングス・ファインダーの全社展開を行う機会を持つことができました。個人単位・チーム単位・部署単位・会社単位で傾向を把握でき、企画者としては、テーマであった「相互理解」の一助となる内容に仕上げることができて良かったです。

7. 活用する上で重要なポイント

上記のように見ていくと、非常に有効に活用できそうなストレングス・ファインダーですが、ご注意いただきたい点が大きく5つあります。

1つ目は「資質は中立である」ということ。ストレングス・ファインダーでは、どの資質が優れているということではなく、全ての資質が中立に扱われます。どの資質が上位にあるないに関わらず、強く出ている資質を強みにして、皆さんのしたいことや目標に挑むことが重要です。

2つ目は「資質はレッテルではない」ということ。34の資質自体は誰しも持ち合わせているもので、診断を行うとその中で特に強く出力されているものから上位資質として表示されます。しかし、TOP5のみの結果ですとそのまま5つしか資質が見えません。すると、他の29の資質が見えてこないために、その資質を持っていないと勘違いする方がいます。皆さん前提として全てありますので、ご安心ください。そのうち、その方の中で強いか弱いかの違いです。人によっては中位資質までフルに使えている方もいます。
そして、他の方のTOP5を見ただけで「あなたは〇〇の人だから」というレッテルを決して貼らないでください。資質は組合せで活きていくものです。個々の資質の理解は重要ですが、個々だけではダイナミックな取組みはできません。個々の資質の好き嫌いを持ち込まずに、資質を捉えてください。

3つ目は「ポジティブな意識で理解する」ということ。資質は中立とつながりますが、それぞれの資質の性質についてポジティブに向き合ってください。自分の診断結果でピンと来ない資質もあるかもしれませんが、その感覚が持てた時は実はチャンスです。今まで気付かなかった自分の強みに出会えます。

4つ目は「違いは利点」であるということ。理解しようとしている相手に対しても、ピンとこない資質が上位にあるかもしれませんし、あまり相性が良くない資質が相手の上位資質の場合もあると思います。やはりそんな時こそチャンスです。お互いの違いが見えてくると、お互いの間に横たわっている事象が明らかになってきます。

5つ目は「人はお互いを必要とする」ということ。34の資質を全部持ち合わせているとはいえ、上位資質の方が苦も無く発揮できる力と言われています。各人が自分が得意とすることを行うと成長が早いのですから、各人の力を必要とし合いながらも目標達成ができると良いですね。違いがあるからこそ人は面白い。余談ですが、大切なパートナー同士で診断し合うのもお勧めです。

8. 個人も会社も強みを活かして働きやすく

繰り返しになりますがストレングス・ファインダーでわかるのは才能であり資質です。34の資質自体は誰しも持ち合わせているとして、その中でも特に強く出力されているものが、上位資質と呼ばれ、皆さんが苦も無く発揮できる才能です。ただこの強く出ているものがそのまま「強み」ではないのです。

例えば、香水を思い浮かべてみてください。香水は適量をつけたり、その人の匂いと相まって良い香りになるものです。しかし、つけ過ぎている人がいると頭がクラクラしてきますよね。資質も同様で、無自覚に出力全開で過ごしていると、悪い方向に働く場合もあります。このような状態をストレングス・ファインダーでは、ベースメント(地下室)という言い方をします。良い面が日の目を見ないということです。「弱み」とも言います。一方、良い状態は文字通り日の目を浴びているので、バルコニーに出ているという言い方をします。

「弱み」とは、皆さんの成功を妨げるものです。弱い資質のことではなく、強い資質でも使い方が違うと「弱み」になります。
「才能(自分)」を知って、よく理解をして、自分のやりたいことに対していつ何時でも活用できるように磨いていくことこそが、真の強みを手に入れることにつながります。

皆さん、やりたいことを成し遂げるために「強み」を使いましょう。資質をぜひ日向の道に出してあげて、いつでも使えるようにしてあげてください。
そして、個人も会社も日々「強み」を活かして行けることこそが、人々の働きやすさにつながると私は考えています。

いきいきと働ける世の中にするためのCXM・EXMにも、「強み」は活かせます。
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう。


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