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学生相談室についての誤解②甘やかされません!

スポーツの指導者が
(あるいは選手自身も)
持っている相談室についての誤解は、
カウンセリングを受けに行くと
いろいろ悩みとか“愚痴”を聞いてもらって
甘やかされる”んじゃないかと言う誤解です。
結果,選手としてダメになると
心配するようです。

答えはこれも “No!” です。
カウンセラーの基本姿勢として
良い/悪い,正しい/正しくないなどの価値判断や
評価をせずにクライエントの話を聞きます。
でもこれは
「いいよ,いいよ,かわいそうに」なんて
慰めたりするのとは違います。

延々と自分の話をしていくと
最初はちょっと愚痴ぽくっても
段々と物事が整理されていって
結局は自分に向き合うことになります。
それは結構つらいこともあるので,
最初の危機的状況が乗り越えられたら
相談を中断する人もやはりいます。

尋ねたことがないのでわかりませんが,
私に甘やかされたというクライエントさんは
多分いないと思います。
(今度聞いてみます)

確かに,指導者の方と話していると
選手をカウンセリングに行かせたら
競技を辞めてしまったということもたまに
聞きます。
どういう状況かわからないので
何も断定できませんが,
カウンセラーが甘やかして,
『そんなにつらい思いするならやめた方がいい』
なんて言ったから,
辞めた訳ではないような気がするのです。
そもそもアスリート学生にとって
カウンセリングに行くことが
最終手段なのだとしたら
まして,指導者に
『カウンセリングに行け』なんて言われたら
もう引退を宣告されたように思っても
おかしくないと思います。
それがわかっているので,
指導者の方も相談室に
選手を紹介しにくいのだとも思いますが。

カウンセリングに行ったら辞めたという場合,
周りはまだできると思っていたけど
それだけ,本人は追い詰められていて
継続が困難な状態だったのだと思います。

そもそも,本人に継続の意志が少しでもあるなら
カウンセラーに
『やめた方がいい』
と言われたぐらいで
絶対にやめないというのが
私の経験から言えます。