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【27】音のはやさについて

今日は本番の後に、アンサンブルを誘う呼吸の話をふと思い出して話した。わたしの中でアンサンブルのことを考えると、まずこだわりの一つに音のスピードがある。これはテンポのことではない。音そのものが発している速さのことだ。

例えば、テンポ(BPM)=60で4拍あるとして、それを一つのセットとして、箱のようにとらえる。その間をどれくらいの速さの車で駆け抜けるかについてこだわりがある。

速さと大きさは比例させないこともできるし、あえて速度不明のどっちつかずな音も出せる。このスピード感があっている方が気持ちがよいのである。場合によってはこれを音のエネルギーと言い換えたりもするし、グルーブに乗れている乗れていないとも言えるかもしれない。

一つ間違えてはいけないのは、決してリズムのあっているあっていないのことを話していないということだ。点で音をとらえるならば、その瞬間はあっているが、線、いやもっと立体的にとらえて、音と音の間についてに気をくばるということが大事なのではないか。

アンサンブルのなんかあっていないの糸口は大抵ここにあるように思える。誰かが突出してスピードが速くてもうまくいかないし、相手との関係の中でそのスピードはゆっくりと時間をかけて共有されていく。それが面白い。

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