意味のない規制に雨が降る

しつこいようだが、イタリアの大部分で、明日からレストラン再開である。オープン席のみ、という制約はあるが、昨年の秋以降、閉店か、最高に規制が緩くても18時までのオープンで、晩御飯を外食するのは不可能だったことを考えると大きな進歩である。

そこで問題になってくるのが、外出禁止時間だ。色々が規制が緩んでも、夜22時から翌朝5時までの外出禁止令というのは残っていて、レストランでディナーできることになったところで、22時までには家に帰らなければならない、ということになる。そして守らないと罰金である。

ディナーの開始時間は一般的に20時頃というイタリアでは、帰宅するための移動時間も考えると、1時間ちょっとでさっさと食べて帰らねばならないことになるわけである。19:30とかにディナー開始時間を早めたとしても(それより早くするのはイタリア人には無理~)、食事の後半にデザートやコーヒー、食後酒を楽しみながら、だらだらとおしゃべりするのが楽しいのに、その部分はカットせざるを得ない。それじゃあ、何のための外食なのよ、という話になる。

そこで、外出禁止時間を夜23時からにするべき、という野党からの反発もあり、またその一方で、地域自治大臣は22時にレストランを出たらよいと言っているらしい。

どっちがお得かよく考えてみよう~、という感じだが、よく考えるとどっちもアウトなのではないだろうか。またいい子ぶらせていただくと、まず前者に関しては外出禁止時間はそもそも夜に(特にお酒が入った)人々が羽目を外さないために設定されているものなので、余裕で羽目を外せてしまうような遅めの時間帯設定なら何の意味もない。

それより問題なのは、後者の22時にレストランを出て家に帰る途中なら、22時以降に出歩いていても罰金はナシ、というやつである。イタリア人はレストランを出てからがとにかく長い。寒かろうが、蚊が寄ってこようが、延々とレストランの前で喋るのだ。晩御飯の後、二次会~、ということにならないのは、レストランの前で結構な時間を話をするからである。ということは、それをアリとしてしまったら、外出禁止時間の意味などないのである。

とか何とか言っているが、それ以前の話として、天気予報によると、今日までずっと快晴続きだったミラノはいきなり明日から一週間、雨だそうだ。レストランは外の席しかないと言うのに。誰ですか、日ごろの心がけが悪い人は。

(nanawo__さんの画像を使わせていただきました。ありがとうございます)

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