見出し画像

Kawecoクラシックスポーツ万年筆

カヴェコ
クラシックスポーツ 万年筆 ホワイト M(中字)3300円(税込)

携帯性と機能性を兼ね備えたドイツの逸品。
1972年のミュンヘンオリンピックの際に公式ペンとなった商品の復刻版。
ちょうど手に収まるサイズ感と、発色のきれいな樹脂でできた本体は、軽くて持ち運びやすく、常に持ち歩きたいペンです。クリップは別売りです。
【ペン先素材】スチール
【軸素材】ABS樹脂

「書く」こと。スマートフォンやパソコンで打ち込む、デジタルペンシルで書く。紙に筆記用具で書く。どちらが多いだろうか。

文具博があるくらいなので文房具好きは令和の時代にもかなりいると思うが、万年筆を携帯している友人はあまりいない。レトロで高価、かつ扱いに気を使うイメージがあり、そうすると落ち着いた大人で丁寧な人を持ち主として想像する。なんとなく憧れを持っていた。

来年の手帳を買いに伊東屋へ足を運ぶ。いつか革の手帳にモンブランの万年筆をサラッと使う余裕のある人になりたいものだと訪れるたびに思う。ガラスケースの高級万年筆の近くに、カヴェコの万年筆があった。

SNSや雑誌で見かけた通りの可愛らしいフォルム。カラフルな品揃えにコロンとしたサイズ感に心惹かれる。ロゴ部分はシルバーとゴールドの二択。ゴールド派なので第一段階はすぐに決まるが、本体を何色にするか悩ましい。買う買わないではなく、どれを買うかに脳内がシフトしていることはスルーする。茶、深緑といったシックな色か、あるいはオレンジやベージュの明るい色か。ビジュアルだけでなくカラー名もボルドー、ダークオリーブ(限定)、ソフトマンダリン、マキアートとときめくものばかり。結局一番最初に目についたホワイトを選んだ。ホワイトに金のロゴとエンブレムが美しい。値段も3300円と万年筆としてはプチプライスなので収集癖のある人にはたまらないだろうなと思う。

ペンに続いてインクを選ぶ。茶色と迷い、初心者らしく定番の濃紺にした。ミッドナイトブルーという色名も決め手の一つだ。後から知ったのだが最近は万年筆人気が高まっているそうで、「#インク沼」というインスタグラムの投稿数は10万件以上あり、鮮やかなカラーの数々に驚く。ちなみに店員の方に言われるまでインクがセットされていると思わず色見本を確認していた。インクの付いていないボールペンはそうそうないかと思い、万年筆という文具へのハードルを引き上げすぎていたことに気づく。ただ、せっかくなので気に入った色を購入。6本のカートリッジで税込550円と、こちらも手を伸ばしやすい。物欲が増すが使いこなせない未来が目に見えているので1つに我慢する。

万年筆は初めてだと伝えると、店員の方がインクの替え方やお手入れ方法を親切に教えてくれた。めったに買わない物を買うときに良い接客を受けると、良い思い出として記憶に残るので嬉しくなる。オンラインの買い物が多い数年なのでより温かみを感じ、ありがたく思った。

「良い靴は素敵な場所に連れて行ってくれる」という欧米の言葉のように、物が行動を変えてくれることはあると思っていて、万年筆を手に入れてから手紙を書く機会が増えた。さすがに万年筆を使ったから流麗な美文字になることはないが、心をこめて丁寧に書きたいと思わせてくれる。手紙といっても一筆箋やカードなど気軽なものにほんの一言添えるくらいで、まだまだ書き味や濃淡を自己満足で楽しむばかりだ。それでもやはり何か書きたくなるもので、後日PIEインターナショナルの100枚レターブックを購入した。万年筆の名の通り、大切に長く使っていきたい。

#エッセイ #購入品 #文房具 #Kaweco #買ってよかったもの


この記事が参加している募集

買ってよかったもの

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?