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Vol.4 頭のなかで繰り広げられるQ&A

選ばれた原案をもとに「依頼書」を作っていく。
どこへの依頼かといえば、イラストを描く方々への依頼だ。


正確にバトンを渡すために

依頼書に書き込むのは、原案の文章による説明+ラフだ。
ラフといってもわたしは絵が壊滅的にへたっぴなので、よほどのことがない限りは、画像などのサンプルを集めてイメージを伝えることにしている。

イメージを共有するために詳細にまで検討し、決めて、それを説明できるサンプルを集めていく。

・背景(場所)は?
・トーン(雰囲気)は?
・誰を登場させる?
(メインキャラクターのほかに複数いるサブキャラクターの中から案に合わせ選択)
・どんなポーズをしている?
・服装は?
・表情は?
・イラスト内に文字は必要?
・レイアウトは? 等々

それとともに懸念事項や懸案事項も書き出す。

・こういう風にみられる可能性があるからこういった表情は避けたほうがいい
・登場キャラクターは今AとBにしているがCも入れるのもアリだと思う。その場合はこんな風に見えるからコピーをこっち方面にして…
・背景は白か風景。シンプルな感じが映えるので白がおすすめ。
・パターン次第ではハッシュタグを変更してもよいか 等々

うむ。こうして書き出すと毎月ものすごいことをしているようにに見えるなぁ。
けれど実際は頭の中にイメージが浮かんでいるのでそこまで大変ではない。
慣れもあるんだろう、きっと。


画が下手すぎて身についたワザ

この作業をしている中で格段に上がったのが検索能力だ。
たとえば、こんな表情がいいんだよな、と思った時に、あれは言葉ではなんて言うんだろ?

「ハラハラ」「表情」検索!
んーちょっと違うな…
「そわそわ」「表情」「イラスト」検索!
離れた!えっと…
「ドギマギ」「表情」「イラスト」「子供」えいっ!
これーーーーー!!

みたいな笑

こんな風にして作り上げた依頼書をもとにミーティングが行われ、画面を共有しながらひとつひとつ説明していく。

実はこの説明をする時間はわたしのキャラクターへの愛を語る時間に等しいので、けっこう好きだったりする。

そして提案した内容をもとにミーティングの参加者がそれぞれの立場と目線から意見を出し、最終的な方向性が決まる。

もしもわたしが絵まで担当していたらこれだけの手間は必要ないだろうけれど、こうして分業しているからこそ案を「揉む」ひと手間が生まれ、より自分事で全員が取り組めるのだと思う。


ここで作業は一度わたしの手を離れ、イラストを描くみなさまのもとへとバトンタッチされる。

絵が描けないわたしは、みなさまが描いてくださるキャラクターの姿を楽しみなあまり、首を長くして正座待機だ。


明日はこのお仕事をするうえで、大切にしていることを書いてみようと思う。


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