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【愛情ホルモン】オキシトシンへの想いを語ったら愛しかなかった件

今日、Twitterのトレンドに「オキシトシン」という単語があがっていました。どうやらNHKの「あさイチ」でこのテーマがとりあげられたようです。

14:15時点で、8,944件のツイート。

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皆さんはこのオキシトシンというホルモンに対してどんな気持ちを抱いていますか?

え?どういうこと。気持ちとかないです別に。
というお声が聞こえてきました。そうですか。

実はわたし、鍼灸師(しんきゅうし)という職業に就いている者なのですが、この鍼灸とオキシトシンって切っても切れない関係でして、オキシトシンのおかげで日々の生計がたてられているといっても過言ではないんですね。(過言です)

ゆえにわたしはオキシトシンのことが大好きで、「もうほんま、お前はさぁ、お前はいいやつやよな、まじでな」っていう気持ちを常日頃からもっているので、そのオキシトシンがTwitterのトレンド入りするのはすごくすごく嬉しいわけです。

そんなわたしのうっとおしいほどのオキシトシン愛を今日は綴りますので、ぜひ皆様オキシトシンに詳しくなって帰ってください。今日から推しをオキシトシンに変えてください。


こんな効果があるよ!オキシトシン

オキシトシンは、1909年、イギリスで発見されたホルモンです。オキシトシンの意味は「速いお産」。つまり、オキシトシンはもともと「分娩中の女性の子宮を収縮させ、陣痛を起こす物質」でした。数年後さらに研究がすすみ、赤ちゃんに母乳を与えるときの「射乳反射」にもオキシトシンが関わっていることがわかりました。

さらにさらに最近では、オキシトシンの効能はそれだけではなく、人と人との関わり合いに重要な役割をもつことが明らかになったのです。

秦基博がサビで「そばにいたいよ」という気持ちになるのは、オキシトシンの効能です。オキシトシンは、見知らぬ相手に対する恐怖感を軽減し、相手と関わり合いを持ちたいと思わせる作用があるのです。

他にもこんな効果があります!オキシトシン。

・相手の気持ちをくみとりやすくなる
・他者の区別がつくようになり、愛着をもてるようになる
・幸せな気持ちになる
・相手を信頼することができるようになる
・身体の痛みをやわらげる
・ストレスを緩和する
・心拍数と血圧を下げる
・細胞の成長を促し、食べ物の栄養吸収を高める
・パートナーとのけんかが減る

いかがでしょうか。めっちゃいいやつじゃないですか?
ずっと分泌されててくれよ、たのむよ。って気持ちになってきませんか?

ご安心ください。オキシトシンはどうすれば分泌されるのかを見ていきましょう。


推しの存在が強ければ強いほど、オキシトシンはたくさん出る

「つかれた~!ちょっとマッサージしてよ」というセリフ、あなたは誰かに言ったことはありませんか?

それもそのはず、わたしたち人間は、本能的に他者との触れ合いを求めています。だからといって誰かれ構わず触れられたいわけではもちろんなくて、自分が信頼を置いていて、好意があって、触れられることに嫌悪感を抱かない人物と場合に限られますが。

オキシトシンは、基本的には皮膚と皮膚のあたたかいふれあいで放出されます。冷たい手とか、なんかわからんけどヌルヌルしてるとか、そういう不快な感情をもつタッチングでは出ません。

また、恋人とのハグやキス、セックスでも出るし、ペットの犬や猫を、よーーーしよしよしよし!ってわしゃわしゃしても出るし、テレビやDVDで好きな俳優さんを観ても出ます。
つまり、「すきーー!」って思ったり、快感を感じた時に出るホルモンなんですね。

もうこのあたりもやさしい。オキシトシン。

もしこれが、「恋人とのハグやキスでしか出ません」っていう性質だったら、わたしオキシトシンのことをきらいになっていたかもしれない。
じゃあ恋人がいないやつ、もしくはそんなに日常的にキスできないやつはどうなるんだよ!という人々のニーズに応えたような安心設計です。

推し、とよばれる尊い存在が心の中にいる人は、生涯にわたって幸せな人生を歩むことが知られていますが、この推しを二次元であっても目にすることでかんたんにオキシトシンが補給できてしまうんですね。ね、もうむしろオキシトシンを推したくなってきたでしょ?

今日の昼以降のわたしのオキシトシン愛をごらんください。

ちなみに一個もバズりません。


最後にちょっと鍼灸師っぽいこと言います

鍼灸師や、マッサージ師さん、セラピストさんは、相手の皮膚に直接触れるお仕事です。このとき、相手に不快感を与えずに触れられるかどうかが、まずは大事なんですね。

さっきも書いたけど、手のあたたかさや、湿り気がないかどうか、あと触り方がくすぐったくないかとか、エロそうじゃないかとか。

心地よい触れられ方をされると、人間は、その人に対して信頼感を抱きます(オキシトシン)。特に鍼灸って、皮膚に鍼を刺したり、お灸といって、もぐさを皮膚に載せて火をつけたりするんですけども、こんなのふつうに考えたら「傷害行為」なんですね。

だからこそ、そんな(刺すとか燃やされるとかいう)行為を受け入れるには、施術者に対しての強い信頼感がないとまず無理です。そのための入り口が、まずは優しく心地よいタッチ。

うまい先生は、最初に身体に触れただけで、「あっ、なんかもう、ぜんぶこのひとにおまかせしてたらいいかも……」というぐらい身体の力が抜けてゆくのがわかります。

こうして我々鍼灸師は、相手にうまくオキシトシンを分泌してもらって、治療効果を高めています。

また、特に、小さいお子さんに対しても気持ちのいいスキンシップをしておくことがとっても大事。こどもはさわられるのが大好きですから、お母さんやお父さん、保育士さんや幼稚園の先生がたくさんたくさん愛をもってさわってあげることで、オキシトシンを正常に分泌させることができますよ。

鍼灸師も実は、「小児はり」という「刺さないはり」を使うことで、0歳の赤ちゃんや未就園児さん、小学生のお子さんなどに鍼灸施術をしています。「こどもにも鍼?!刺すの?」といわれますが、基本的には刺しません。

チクッともしないし、服を脱がなくても受けられます。ほわわわ~ってなでられたり、トントントン……ってタッピングされる感触なので、途中で気持ちよすぎて眠ってしまうお子さんもいるぐらい。よく横で見てるお母さんたちも「ええなぁ、おかあさんがやってほしいわ!」って笑ってます。

お子さんに気持ちよく触れてあげることで、オキシトシンが出て、子どもはもっともっとお母さんのことが大好きになり、親子関係が円滑になります。
夫婦も、きょうだいも、親子も、オキシトシンのおかげで仲良しになれるってことですね(*^^*)


ひとつ注意するとすれば、自閉症や、感覚の過敏がある人は「触れられる」ことをいやがることがあります。なので、相手がいやがる場合は、無理に触れないようにしましょう。

また、そういった方でも、オキシトシンを鼻からスプレーで摂取することで自閉症の症状を少し緩和することができるという実験結果があります。小児はりや鍼灸施術も、皮膚の感覚過敏を正常に近づける可能性がありますよ!


というわけで、最後はちょっと真面目モードになりましたが、わたしのオキシトシンへの愛は伝わりましたでしょうか。

ここまで書いてるあいだに、トレンドの件数は9,388件になってました。
今日だけで全国にこんなにもオキシトシンってつぶやいた人がいるなんて、嬉しくてオキシトシン出ちゃいますね。

ということで、これを読んだあなたも、オキシトシン出たよ!っていう方はぜひスキしてくださいね(*'ω'*)すきっ


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