マガジンのカバー画像

育児に役立つカラダとココロのお話

46
鍼灸師が、育児中の母親に伝えたいことや、自身の子育てから得た気づきなどを発信中。読むと心が軽くなる、子どものことを理解できるようになる、そんな記事を目指しています。毎月オンライン…
運営しているクリエイター

記事一覧

子どもに「学校に行かない」と言われたときの、親の対応について考えてみた

先日、朝から大阪では大雨が降っていて。 そしたら7時半ぐらいに、娘たちが「学校行くのめんどくさいから、ズル休みしたい」って言い始めたんですよね。 正直に言って、わたしは、「ズル休み容認派」です。 大人だって、サボりたいときはサボるし、 毎日がんばってるんやから、たまには元気でも学校休んだっていいと思う。 だけど、この「たまには」って、どのぐらい? こういうのは、わたしの都合です。 だけど、じゃあわたしが昼ご飯を用意するのが苦痛ではなくて、自分も在宅で仕事できる環境

7SEEDSの花ちゃんに学ぶ、正しさだけではない世界

わたしの父は、野菜が嫌いな人だった。 昔、家族でごはんを食べていて、わたしが嫌いな野菜をよけていたら「ちゃんと野菜も食べや」と母親に言われた。しぶしぶ食べながら、ふっと横を見たら、父は「ごちそうさま」と言って、きれいに野菜だけ残しているのだ。 「ごちそうさまちゃうやん。お父さん、野菜残してるやん」 わたしは指摘した。でも父は「お父さんはいいねん」と言った。 わたしは「ずるーー!」と思った。 大きくなって、相変わらず野菜嫌いの父に、その話をしてみた。そしたら、父は「覚え

「〇〇しちゃダメ!」から「してもいいよ」の伝え方に移行したい

1歳半健診で、「少し発語が遅いかも」と言われること、ありますよね。 最近は、小児はりで来院される方の中にも、お子さんの発達に関する不安を抱えていらっしゃる親御さんが増えました。これは、明らかにコロナの世の中が影響しているので、もうほんとに困ったなぁとわたしも思ってます。 同世代の子ども同士の交流が減ること、必要以上の接触が禁じられること、あちこちに触れることを制限されること、口元をマスクで隠されてしまうこと、外出の機会が制限されること、これらすべてが子どもの発達に大きな阻

きょうだい喧嘩を止めるべきかどうか?に対しての、わたしなりの考え

夏休みも、もう終盤ですね。 コロナだったり、豪雨だったり、もうほんとに過ごしにくい日本ですが、(わたしは今朝の地震にもびびっている)子どもたちにとっては楽しい日々になるといいな、って毎日思ってます。 さて、SNSの投稿なんかを見ていたり、小児はりをしていると、こういうお声を聞くことがあります。 「子どもたちが毎日ケンカするから、イライラする」 もっと直接的に、「ケンカやめなさい!」とか「なんで仲良くできないの!」とか言う人もいますね。そりゃあ、家の中で毎日毎日しょーも

育児に大切な、「親の自信」

先日、患者様(子育て中のママ)と、小児はりのお話をしてたんですね。 「小児はりをお子さんに受けさせてると、保護者の育児ストレスが軽減することも研究されてきてるんですよね」 ってわたしが伝えたら、その方が 「わかります……。わたしも以前、ここに子どもを小児はりで通わせてもらってたときは、ほんとに癒されてました」 っておっしゃってくれて。 親と子は、密接に接触するから、互いの影響がモロに出ます。 子どもに手がかかったり、子どものことで悩みが深ければ、親は消耗するし、イ

子育て中のイライラは、上手に利用しよう

わたしは、日々の臨床の中で数々の親子と接するのですが、親御さんの態度に余裕がない状態というのはほんとによくあります。 わたしの前でも子どもを強めに叱責し、素直に「子育てがつらすぎます」って打ち明けてくれるお母さん。 そして、最初はなかなかわたしにすら愚痴をはけなかったけど、信頼関係ができていく中で少しずつ、「こんなこと言っちゃだめだと思うんですけど、こんなにかわいいのに、子どもにイライラしちゃうときがあります……」って話してくれるお母さん。 親は、子どもよりも精神年齢が上

子どもとおふろに入るときに、伝えたいこと(2021.6.10追記あり)

わたしは娘がいるんですが、やっぱり男の子の育児って尋ねられてもいまいちわからなくて。でも、周りでそこそこみんな悩むのが、「おちんちんってさ……」ていうテーマ。洗い方は?とか、皮はどうしてあげるのがいいん?とか、めっちゃ触るから、やめさせたいねんけど!とか、疑問は尽きませんよね。 ご主人に聞きながら対応していくといいんでしょうけど、やっぱり母親でも男児のちんちんの生態についてちゃんと知っておいたほうがいいよな、と思うし、勉強してくることにしました! 参加させていただいたのは

いのちのきのみは迷ったあげく、だいたい主人公に使うタイプの人と友達になりたい

ドラクエとか、RPGというジャンルのゲームってキャラクターのHPの采配が大事ですよね。 HPの総量は決まっていて、そこを超えるダメージを受けたらしぬ。 12しかないHPで、4のダメージを受けたときにもう回復しておくか、8ダメージまで様子をみるか、回復のタイミングは個人によって違うけれど、受けるであろうダメージを予測できれば、「死なせずに戦い、そして勝つ」ということを無意識にやっていけます。 リアルでもこういうことができたらいいんですが、なんせリアルは自分のHPやダメージの

生理の「当たり前」をアップデートしたい

わたしは生理がきたら、それを子どもたちにも毎回伝えています。 長女も今月から小学3年生になり、生理がはじまってもおかしくない年齢になってきたので、そのうち機会があれば、生理用の吸水ショーツを一緒に見に行こうと思ってます。 ところでわたしは、なんで毎月生理があるんやろう?ということを、これまでそんなに深く考えていませんでした。もちろん、生理が毎月くる理由を知らないという意味ではなく。 排卵は、妊娠を望む女性やカップルにしか必要ないものなんですよね。 そう考えたら、なんで

親として、女の子の性欲への向き合い方

全開の #膣サロン でこんな質問がありました。 「娘にマスターベーションを教えるにはどう伝えればいいですか? いや、そもそも、親が教えるものなんでしょうか?」 これ、わたしもちょっと考えてみたので、noteに書いてみますね。 男女のマスターベーションの捉え方「昨日よく寝ましたか?」「昨日ご飯は何を食べましたか?」とかはすぐに聞けるのに、「昨日オナニーしましたか?」は聞けないですね。性のことはとにかく「秘めるもの」であり、「他人に軽々しく話すものではない」という想いがどこ

自分のことをもっと好きになる方法

先日、とっても素敵な記事を見ました。 人気クイズ作家の古川洋平さん(まったく知らん)が48キロ減量に成功して、すげー!ていう記事です。 わたしがじーんとしたのは、以下のところ。 僕がTwitterにアップした4、5年前の写真に「この古川さん、痩せていてかっこいい」とリプライをいただきました。 20代からずっと100キロ超なので、当然のごとく4年前も100キロは超えているんですね。ただ、アップした時に比べると5、6キロは痩せている頃の写真でした。そのときに「まだマシだっ

寝る子は育つ。寝る子に育てる。

先日、とあるママさんが、わたしにこんなことをお話してくれました。 「この1週間、子どもに一回も怒ってないんです。ミラクル」 もうそれはほんとミラクル。すっげー!と賞賛しながら、ふたりで話してたら、やっぱ子どもに優しくできるかどうかって、自分がぐっすり眠れてるかどうかだよねっていう結論に落ち着きました。性格が良くなりたければ、睡眠時間をとりなさい……。 で、親が眠れるかどうかって、子どもがよく寝てくれるかどうかにかかってますよね。 この「寝る」っていう行為は自律神経って

性教育で救われる人を増やしたい

昨日、こちらのイベントに参加させていただきました。 同時に80名前後の方が参加されていて、チャットも活発。大人だけじゃなくて高校生や大学生の方もおられて、ほんとにみんなで性のことを知ろう、広めよう、としているのが伝わってくる素敵なイベントでした。 ふだんわたしが接している患者様に「性教育って、おうちでされていますか?」とお伺いすると、「してます!」という答えが自信満々に返ってくることはほぼありません。 多いのは、 「したほうがいいとは思うけど、いつ、どんなタイミングで始

「毒親」にならないために、覚えておきたいこと

こういうツイートを見ると、親ってかんたんに人一人を壊せるよなーって感じます。わたしも育児をしていますけど、これを見て、自分の何気ない言葉や態度が、子どもたちの価値観の基礎をつくっていくという自覚を新たにしましたね。 「良い親」に、なれるものならなりたいと思うけど、無理してプラスの存在になるよりもまずは、明らかにマイナスの存在にならないように努力するほうが大事だなと思ってます。いわゆる「毒親」ってやつ。 毒親って、子どもに愛情をかけない親のことではないんですよね。むしろ愛情