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ナンパ男

30代前半で数年付き合った彼に盛大に振られて、記憶が飛んだ。

人間の勘とはすごいもので
振られる日に、いつも通り
「ちょっと会える?」
と言われた瞬間に
『あ…これは良くないお知らせだな。』
と感覚で分かったし、あるあるだと思う。

数年付き合って、同棲し
同棲解消して、結局は別れたのだが
かなり落ち込み

振られてからどうやって生きていたのか
すっぽり抜け落ちていて記憶がない。

友達達が気にかけて外に連れ出してくれなかったら
恐らく今の生活はないと思う。

それぐらい、毎日記憶を無くして生きていた。

そんなある日
仕事帰りの駅でナンパされた。

そんな所で?という所で声を掛けられて
しかもこの歳で?
この感じで?!となり。

身も心もボロボロだったから
チョロそうと思われたんだろうね。

でもその時

「まだ女に見えるのか…!(開眼!)」

という具合にちょっと希望が湧いた、不思議と。

その人は相当意味不明だっただろうし
当時の私は相当キモかっただろうが
なぜか一気に元気になって

なんか声かけてくれてありがとね!
って感じの謎テンションで別れを告げて
次の日から、大復活をした。

人は誰しも(私は特に)
誰かに必要とされて生きてると感じられるんだな
と心の底から感じたし

あの時のナンパの人、なんか、ありがとう。
と伝えたいような
伝えたくないような気がするので
ここに記録しておきます。



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