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がん告知 ~ 入院 ~ 手術 ~そして…(1) Prologue

自己紹介に記載していますが、2021年10月にがんが判明し即入院、治療、
手術、リハビリと慌ただしい半年間を過ごしました。世の中は新型コロナウィルス感染拡大の真っただ中。人生初の長期入院となりましたがその際に、暇だったもので毎日の生活(といってもほぼベッドで寝ているだけでしたが)をスマホのメモにかなり細かく記録していました。
この記録はがん闘病のリアルな一面をお伝えすることができるのではと
思い、思いきって少しずつ公開してみることとしました。
闘病中の方や入院されている方のお役に少しでもたてれば幸いです。
第1回目は罹病判明と入院までの経緯です。

【2021年10月  罹病判明までの経緯】

●10/1(金) : 16時頃に会社で電話中に突然声が出しにくくなる
 たばこの吸い過ぎかなと思い、うがいをしたり喉の薬を服用したり
 していたが改善が見られなかった

●10/8(金) : 最寄りの耳鼻咽喉科受診 鼻腔鏡診察で喉の声帯上右側の筋が
 動いていないが原因不明 大学病院を紹介される
 (※この時、この耳鼻科の先生はほぼ食道がんを疑っていたと思います)

●10/9(土) : 大学病院耳鼻咽喉科受診 鼻腔鏡、CT撮影(造影剤投入)
 食道か気管辺りにできものがあることが判明
 来週消化器内科、呼吸器外科を受診することになる

●10/11(月) : 呼吸器外科受診 声帯麻痺の原因 : 縦隔(食道と気管の間)にある
 腫瘍が原因と思われる 採血(腫瘍マーカー他)とX線撮影
 10/12(火)午後 胃カメラ予定
 10/25(月)消化器内科 組織検査結果診断
 呼吸器外科検査結果判断の予定(悪性か良性かの判断)

●10/12(火) : 消化器内科受診 胃カメラ撮影
 初の胃カメラでゲホゲホして涙目になっている私に、検査技師はさらっと「十中八九食道癌ですねぇ」と独り言のようにつぶやいた
 受信前の書面に「病状はできるだけ詳しく直接聞きたい」に〇はしました
 が、ここで言う?  まぁ、いいけど…
  病院の待合スペースで嫁さんにラインした
 “十中八九食道がんだって”  “あ、そう。気を付けて帰ってきて”
 奥様はいたって冷静です
 明日は外科を受診する

●10/13(水) : 外科〇〇先生から病状の説明
 リンパ節に12ミリ位のポリープ
 胸部中部食道に15ミリのポリープ
 お腹のリンパ節に腫れが見える
 現状の見立てはステージⅢ、深達度T3、領域N1、M0
 手術前に3週間×3回  抗癌剤投与(2週間入院して1週間自宅療養)
 癌を小さくしてから手術(下記の①②③の③を推奨)
  ①開胸手術
  ②胸腔鏡手術(低侵襲手術)
  ③縦隔鏡下食道亜全摘手術★
 10/20 検査結果とそれを踏まえた治療方針の説明
 10/24 or 10/31から入院の予定
 CT撮影(造影剤)、採血、心電図、レントゲン

●10/20(水) : 呼吸器検査、外科〇〇先生から説明
 食道癌が確定(扁平上皮癌) 首のリンパ節が腫れている
 癌によって左隣反回神経麻痺 → このため声が出しにくくなっている
 溝落ちのリンパ節も腫れている
 進達度3, 発生領域N1, ステージⅢ, 他臓器への転移は見られず
 ステージⅡorⅢは抗癌剤投与してから手術となる
 1クール:3週間×3回=9週、月曜から24時間投与し金曜or土曜終わり
 2週目副作用からの回復期間、3週目自宅静養期間というローテ
 合併症で怖いのは肺炎 心電図と呼吸器の検査を行ったのは
 手術に耐えられるかを確認するため

9週目終了後に化学療法の効果検証 1月中ばの見込み 1/2週に検査
1/9週に外来で検査結果とそれを踏まえて手術日程決定
手術は木曜日が多い 手術後、合併症が無ければ14日目に退院
問:放射線治療はしないのか?→ 回答:手術ができない場合には
放射線+化学療法を検討するが今回は予定していない
・体温:10/21 36.0℃、10/22 36.1℃、

●10/23(土) : 心療士さんから入院前の聞き取り、入院時・以降の説明
これまでの経緯、家族構成、家の状況、緊急連絡先、今回罹病が分かった
際の気持ち、体調等を聞き取られた
抗癌剤等投薬の内容は入院してから薬剤師から説明があるとのこと
質問→治療プログラムの日程、退院のタイミング、支払いの期日など
外科受付で診断書依頼

●10/25(月) :  消化器内科受診 ■■先生 : 食道癌だが肉腫の様な物も見られるが治療方針は変わりません(ガンと肉腫の違いもよく分からなかった)
後は外科の先生の指示に従って治療を進めて下さいとの話

呼吸器外科受診 △△先生 : とにかく早くわかって良かったです
その日(10/11)のうちに次の日の消化器内科の予約が取れて、外科もその次の日に診てもらえたので診断が早かった
これも何かの縁ですのでそれだけはお伝えしたかった
がんばりましょう(はい、がんばります)

同日 かかりつけのクリニック訪問 : 入院に備えて降圧剤を多めに処方してもらう がんでの入院を伝えると「だから言ったでしょう!」と怒られた
タバコは止めろとずっと言われ続けていたもので…
「タバコですかねぇ」と言ったら「120%タバコです!」と強く言われた
「こういう病気は気力が勝負。ご自身が辛い時は癌細胞も苦しい
 なにクソと頑張ることが大事です、頑張って下さい」
とのお話をいただいた やはりいい先生です

●10/29(金) :  ひとまず最終出勤 明日から休職 社内の関係各位に
 長期休職のお知らせメール配信と自部署のメンバーにあいさつ
 なんだか周りのメンバーの方が神妙な面持ちになてしまい
 逆に申し訳ない気持ちになった 心配かけてごめんなさい
 帰ってこれるかなぁ…  まぁ何とかはなるか
 その何とかのなり方が問題だけどね

こんな怒涛の一か月を過ごして入院生活に突入していきました
自分の体に起こっている事はかなり深刻な事のはずなのですが
なぜか悲観的になっていない自分に気付き不思議な気持ちだった
むしろ明日からの入院生活とがん治療に対する興味が沸き起こって
「どんなふうになるのだろう?」と妙なワクワク感が沸き起こっている
自分に少し戸惑いました

息子にこの状況を伝えたときに真っ先に言われたのは
「父さん、保険には入っているの?」
こっちの方がショックでした

次回は入院初日の状況をお伝えします


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