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「察してほしい」を我慢する



先週、男の人と2人でご飯に行った。

好きな人以外の男の人と2人で出かけるのはいったいいつぶりだろうか。




その日いろいろと話をしながら、なんとなく自分と似たような性格なんだろうな、すごく優しい人だな、そう思った。


「今度はちゃんとデートっぽいことしたいね」と彼が言った。なんてことない一言かもしれないけれど、そうやってしっかりと言葉にして伝えてくれることが素敵だと思った。



その日から毎日ゆっくりと連絡を取り合いながら、次は動物園と映画館に行くことを決めた。楽しみだね、待ち遠しいね、とお互いに素直に言い合えることがなんだか尊いことだと思った。


たまに夜に電話することもあって、今日も1時間ほど電話をした。お互いの性格や恋愛観について話しながら、やっぱり私たちはすごく似ているのだと思った。



相手に非がある状況でも、自分にも何か落ち度があったのではないかと考えること。それゆえに思ったことを口に出せずに抱え込んでしまうこと。同じだった。

私たちみたいな性格の人は、自分の考えや意見をなかなか口に出して伝えられないからこそ、自分が我慢しながら相手に察することを望んでしまう。


私は経験上それが良くないことだと分かっていて、だから最近は最大限伝える努力をしている。そして、それは彼も同じだった。



「『察してほしい』を我慢して、ちゃんと伝えなきゃいけないよね」彼はそう言っていた。


ああ、同じなんだな。彼も私と同じように悩んで、同じように改善しようとしているんだな。なんだか嬉しかったし、安心した。


それに、「察してほしいを我慢する」という言葉が妙に心に刺さった。

察してほしいと思う時は、たいてい自分が我慢している時だ。でも、自分が我慢することよりも察してほしいを我慢することの方が、自分にとっても相手にとっても良いことなのだと思う。だから、伝えずに自分が我慢するのではなく、少しの勇気を出して察してほしいを我慢した方がいい。


そういう思考をきちんと言語化できるところが素敵だと思ったし、言葉選びも素敵だと思った。


こういう話を同じテンションでお互いに明確に言語化して共有できる人って、きっとそう多くはないと思う。正直触れにくい話題だから、「難しいよねー」とさらっと着地させてしまいがちだ。だからこそ、そういう話題をお互いにしっかりと掴んで深めて話せるというのは、私にとってはすごく嬉しいことだ。


恋愛どうこうは置いておいて、この人のことをもっと知りたいと思った。どういう考えを持っているのか、どういう言葉を選ぶのか、すごく気になる。



次に会うのが楽しみだ。




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