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私の就活日記「今のままの私でいい」


事業内容や業務内容は私のやりたいこととは程遠いのに、なぜか心に刺さる企業に出会った。

最終面接までの計3回の面接で、志望動機や自己PRは一度も聞かれなかった。私が今までどんなことをしてきて、どういう人間で、どんな価値観を持っているのか、そこだけにフォーカスを当てて面接が進んでいった。


今日の最終面接は、その中でもかなりのインパクトがあった。

気だるそうな態度や仕草に、いかにも自我の強い口調の面接官。それなのになぜか嫌な感じはしなかった。


昨日の他の企業の面接で、熱意がない、感情が伝わってこないと指摘され、感情表現が苦手な私が何を言おうと面接官には響かないのだろうと心が折れていた。

そんな中で、

「自分を変えるのではなくて、自分の魅せ方を増やせばいいんだよ」

「今のあなたは十分魅力的だから」

そんな言葉をもらった。


その面接官は、しっかりと「自分」を持っていた。話の節々からそれを感じた。自分にできないことはないという自信、その背景にあったのは経験と実績だった。

結果を出して認められた上で、自分が嫌だと思う会社の制度や環境はとことん変えてきたと言っていた。努力と結果を武器に何かを変えられる力と、そこからくる自信が眩しかった。



「自信なさすぎだよね」

そんな言葉ももらった。その通りだった。自信がある人が眩しいと思うくらいに私には自信がない。

人よりもいろんな経験をしてきた方で、得るものや学ぶものも多かったけれど、私はそこから自信を見出せない。


すごい人は世の中にごまんといる。人を見すぎて、人と比べて、自分が劣っていると感じてしまう。


「今まで嬉し泣きしたことってある?」

質問の意図が理解できないまま、ありませんと答えた。

すると、自分に厳しい人ほど感情表現が苦手だと言われた。

その言葉を聞いてなんとなく質問の意図が理解できた。振り返ってみると、悔し涙は数えきれないほど流してきたけれど、嬉し涙を流したことは一度もないことに気づいた。

もしかしたら私は自分に厳しいのかもしれないと思った。

できなかったことに対して、やればできるはずなのになぜできないのか、なぜもっとやらなかったのかと自責することが多い。

涙を流す時の大半は、悔しい、自分に腹が立つ、自分が嫌だ、そういう自分に対する負の感情の時だった。


自信の欠如、強い他者意識、劣等感、自分への厳しさ、そうした私の中の根本的な考え方が、感情表現がうまくできないことに繋がっていた。

最近はそれを変えなければ、変わらなければという意識が強かった。

今まで変えるための努力をしてきたけれど、なかなか変えられないことが辛くて、正直諦めようと思っていたけれど、それでもやっぱりこれから仕事をしていく上では絶対に変えなければいけない部分だと分かっていた。

だからどうしたらいいのか分からず、悩んでいた。


そんな中で、今日、「自分を変える必要はない」と言ってもらえたことは、私にとってすごく心強かった。

自分は自分。変えなくていい。魅せ方を変えればいいだけ。今の自分を無理して変えようとしないで、違う魅せ方を身につけていけばいい。


今日の面接の結果がどうであれ、悩んでいた私の背中を押してもらえたこと、考え方をプラスの方向に変えることができたことは何よりも大きな収穫だった。


これから先も自分のことで思い悩むことはたくさんあると思うけれど、この考え方は無くさずに、大事にとっておこう。





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