ぼろアパート物語「第3夜」
「地震」を止めるチャンス到来
人災の「地震」に睡眠不足の日々。
しかし、照れ屋の私にもチャンスがやってきた。
ある日、その201号室の彼女が私の部屋をノックした。
調味料でも借りにきたとか、そんな用事だったように思う。
今、彼氏にご飯を作っているとのこと。
・・・なぜかその時、私の心に勇気がリンリン湧いてきた。
私「あのさ、今彼氏来ているんだよね。
ちょっと2人で私の部屋にいてもらっていいかい?
私、あなたたちの部屋にちょっとお邪魔するね」
もうおわかりだろう。
口では恥ずかしすぎて注意できない。
でも、行動でなら・・・と当時の私は思ったのだ。
いいかげん、ゆっくり寝たかった。
2人を私の部屋に待機させ、私は2階の彼女の部屋へ。
そして、エアーベッドの上でピョンピョン飛び跳ねたのだ。
やり遂げた顔で自分の部屋に戻る私。
201号室の「彼氏」は私の顔も見ず、そそくさと部屋に戻っていった。
ちょっと面白かった。
201号室は「いや~ゴメンゴメン」を繰り返すばかりだった。
もちろんその日を境に、「地震」は起こらなくなった。
数日後「お詫びに」ということで、真上の彼女がみかんを持ってやってきた。
そういえば、その、その後、夜の生活はどうしているんだろう・・・。
今までall day and all nightだっただけに、パタリと止んで却って心配してしまう私。
私「あ、あのさ、そのー、なんだ、その後どうなのよ」
201号室「あ~、セッ○ス?(あえてふせます)やってるよ~」
私「・・・でも、全然音しなくなったけど。」
201号室「うん、やっぱりね、あのベッドなのよ、うるさいのは。
だからね、床でやることにしたの、昼間。」
私「・・・・・・・」
201号室「でも床だと腰とか痛くなるでしょ。
だから、たまにラ○ホ(あえてふせます)行ってるんだけど、
お金かかってしょうがないのよ」
私「・・・・・・・」
彼女との思い出はまだある。
怪我人救出事件 再び201号室
ある日、私がバイトから帰ってきた昼間のこと。
201号室の彼女が階段付近でうずくまって泣いていた。
私「ちょっと!どうしたのよ!!」
つまづいて階段で転んだらしく、膝から血が出ていた。
ギャンギャン泣くばかりの彼女をなだめ、頭をフル回転させた。
大家さんだ!
すぐ近くにある大家さん家に行き、助けを求めたが、今出かけ際で超多忙とのこと。
どうしよう自分!
(第4話に続きます)
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