今月見た映画(2021年2月)

2月に見た映画!民主主義のありがたみについて勉強した1ヶ月でした。

ヒトラー暗殺、13分の誤算(原題:Elser;2015年)
1939年、ポーランドに侵攻したヒトラーがミュンヘンで行った演説会で、ヒトラー暗殺を試みたゲオルク・エルザーを題材にした映画。連行される場面から始まり、尋問されるたびに過去に戻るという構成。時代考証はちょっとハテナなところがありますが、そもそもこの人の手がかり自体が少ないらしいです。

共産党にも足を突っ込んでいたけど、ナチスには入りたくないからそうしただけで、良心から抵抗運動に関わった人たち。東西ドイツ時代には、西では「共産主義のスパイ」として、東では「綱領をきちんと理解していない中途半端な党員」として、歴史から忘れ去られていた人々でした。最近の歴史学では、こういう民衆の抵抗運動についての研究も進められています。

タクシー運転手 約束は海を超えて(原題:택시운전사;2017年)
2回目の鑑賞。ここから友人と共に3本立てで、1987年の韓国民主化までの歴史をおさらいしました。どれも「民主化デモなんてしやがって…」とめんどくさそうにしている主人公が、身近な出来事をもとに変容していくストーリーが印象的です。韓国映画ならではのアップダウン激しめの演出も。

弁護人(原題:변호인;2013年)
盧武鉉・元大統領をモデルにしたというこの作品。相変わらずソン・ガンホがアツイです。鉄面皮を決め込む当局に向かって、民主的憲法のこころを喝破するシーンに注目。凄みの極み。

1987、ある闘いの真実(原題:1987;2017年)
こちらも2度目の視聴。これを見始めたのがすでに深夜1時。たっぷり2時間の上映時間。と、民主化闘士たちに負けぬ気合で、韓国軍国時代の夜明けを見届け、わたし深い眠りに落ちたのでした…。

民衆 vs 当局という二項対立だった先の2作品に比べると、検察(司法側)vs 公安(警察)という微妙な立場の違いと、日本植民地時代や朝鮮戦争の歴史も絡んでくるので、この時代になじみのない外国人には少し追いかけにくいかもしれません。

去年や一昨年の今ごろ、観ていた映画はこちら。


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