今年見た映画(2020年上半期)

前回の投稿から早くも1年近くが経過してしまいました!メモをもとに記憶をさかのぼりつつ、2020年上半期に観た映画をピックアップしてみます。

ビリーブ 未来への大逆転(原題:On the Basis of Sex)
米国初の女性最高裁判事として歴史に残る偉業を残し、今年87歳の大往生を遂げたルース・ベイダー・ギンズバーグが、弁護士としてのキャリアをスタートさせるまでのドキュメンタリーフィクション。彼女が最後の法廷シーンで震えた声で弁明する姿は、変化はいつも強いリーダーが起こすものではなく、不安やプレッシャーと闘い、共感を忘れない人たちが起こすものということを教えてくれる。

羊と鋼の森
福井出身の作家・宮下奈都が、調律師の世界観を描いた小説をもとにした作品。作中にやたらピアノの脚のコロコロの向きを変えるシーンがありますが、確かに響きが変わるんです。嘘だと思ったらやってみて。ちなみに12月19日に、みくに未来ホール(福井)にてトークコンサートあります。

杉原千畝 スギハラチウネ
第二次世界大戦時、ナチス迫害を逃れるユダヤ難民にビザを発給し続けた杉原千畝の道程を描く。ユダヤ人を助けるだけでなく、ドイツ占領下のヨーロッパの惨状を見て、日独伊三国同盟に反対し続けていたのも印象的。福井県の敦賀港はそうしたユダヤ難民の辿り着いた港で、この11月に記念館がオープンしたもよう。

ナチス第三の男(原題:The Man with the Iron Heart)
ヒムラー、ゲーリングと並んでナチス党の政策実行を担ったラインハルト・ハイドリヒの残虐な占領作戦と、ハイドリヒ暗殺を実行したチェコの抵抗運動を描いた作品。戦闘シーンにはナチス映画特有の単純化とカタルシス効果が否めないが、ナチス政策を夫よりも率先して進める女性としてハイドリヒの妻が出てくるのは、ナチス時代の女性研究が進んだ現代ならではの描写。

沈黙-サイレンス-
3月、引越しの準備があるというのに、一人で見始めてしまったこの映画。遠藤周作が江戸時代のキリシタン迫害をテーマに、思想信条のあり方を問うた同名の小説が原作ですが、戦前戦中、日本の反戦運動が思想的に「転向」させられ挫折した歴史を彷彿とさせる壮大な作品です。3時間、静かに、信じ、裏切られ、迫害され、涙し、苦しみ、再び信じる人々を見せられます。

ボヘミアン・ラプソディ(原題:Bohemian Rhapsody)
2018年、全世界でビッグヒットをたたき出した、ロックバンドQUEENのドキュメンタリーフィクション映画。新居に備え付けされていたサラウンドシステムによるホームシアターで、存分に楽しみました。11/24はフレディの命日で、今年もコアなファンにより盛大に祝われたもよう。

去年見た映画はこちら。


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