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“わたしから”会いにゆこう

先月のある日、有給休暇を取って、二人に会ってきた。
すごくよい一日になった。


ビールを飲みながら草むしりをするママ

ひとりは、5〜6年前に働いていた職場でほぼ毎日お昼ご飯を食べに行っていたお店のママ。当時は朝晩はあまりご飯を食べる余裕がなくて、特に職場の先輩が異動になってからは、ほぼほぼこのお店のお昼で栄養を摂取していたと言ってもいいくらいお世話になった。

ママはよく話す。お客さんとコミュニケーションを取るのが好きなんだと思う。
静かにご飯を食べたい人もいるから店の主は無口な人がいい、という人が行きつけにするのはちょっと難しいかもしれない。けれど、わたしはママとお店の雰囲気がとても好きだ。
ママはちょうど祖母くらいの年齢だったから、余計に話しやすかった。

職場が変わってからも年に1度くらい顔を出しに行っている。行くといつも、「今日は仕事中じゃないから大丈夫でしょ」と言いながらビールを出してくれて、それから日替わりランチを注文して、前回に来たときから今日までの話をたくさんして過ごす。
そしてわたしがお店にいる間に「来てくれて嬉しいわ」と5回くらい言ってくれる。
歓迎してもらえるのはこちらも素直に嬉しい。

お店を切り盛りして、ハイキング部の活動にも精を出して、英会話にもチャレンジして、ビールを飲みながら草むしりをする。80歳を過ぎても好奇心旺盛で活発なママに会うと、文字通り元気をもらえる。

帰り道にはいつも笑顔になれるお店と出会えてよかったな、と思う。


感覚が近い気がする先輩

もうひとりは前職の先輩。職場で業務の相談をしたり、コウペンちゃん談義に花を咲かせたりしていたものの、一緒にご飯を食べる機会はなかった。相手が忙しいのがよく見えるからこそ、早く帰りたいだろうなーとか、在宅の日にわざわざ外に出てもらうのもなーとか考えたりして、誘うのをためらっていたふしもある。

でも、職場での先輩の雰囲気や考え方などから、「わたしと感覚が近いところがあるのでは」と感じて、どうしてもゆっくり話してみたくなった。

忙しい時期だったらまた改めればいい。わたしが先輩にとっておしゃべりしてご飯食べる位置づけでなかったとしても、すでに職場が別になっているから顔を合わせる機会もないから、断りやすいだろう。
そんなことを考えながら、少しの迷いつつ誘ってみた。
先輩はすぐに快諾してくれた。
誘う前の迷いが吹っ飛んだ気がした。有楽町駅の改札に笑顔で来てくれたのは、今思い出してもとても嬉しい。

大きなバインセオを食べながら、わたしが退職した後の会社の様子を聞いたり、わたしの現職の話をしたり。それからお互いの家(家族も住んでいる場所も両方の意味で)の話もした。
それぞれに最近起きたできごとについて、違和感を覚えるポイントや判断の基準、抱く感想が似ていることもわかった。

平日の仕事後に会ったので、時間は全然足りない。時間が溶けるとはまさにこのこと。
名残惜しみながら解散したが、近々また話そうと言ってもらえてよかったな、と思った。


わたしから

学生からの友達も、社会人になってから出会った人も。
「あんまり誘っていてはうざったく思われるかな」とか、頭をよぎらないわけではないけれど。
それでも、話したいなと思った人には、思い切って“わたしから”連絡しよう。

“わたしから”会いにいこう。

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