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ふたつの再会

立て続けに嬉しいできごとがあった。
ひとつは、高校時代の恩師とのX上での再会。
そしてもうひとつは、10年前に解散したグループの作詞家との再会。

高校時代の恩師

十数年前、高校2年生から3年生のときに特にお世話になった先生がいた。
わたしが通った高校には、3年生で卒業論文を書く制度があった。
提出しないと卒業できないという、なかなか重要な位置付けだった。

論文なんて書いたことなかったわたしは、どんな題材で書くか散々迷ったのだけれど、
興味を持ち始めた源氏物語の六条御息所について書くことにした。

2年生の後半から、書いては見せてを繰り返し、なんとか提出。
大変だったけれど、先生は一対一で指導してくれた。
論文の書き方から参考文献まで、もうほんとうに何から何までお世話になった。

卒業論文は、やればやるほど「ここまでは書きたい」が出てきて、けれど結局そこまではいけなくて、「悔いはない」と言えば嘘になるけれど、
とりあえずなんとか形にするという経験ができたのはよかったと思う。

対面でもメールでも指導していただいて、わたしは無事に高校を卒業した。

その後、大学生のときに一度お会いしたのだけれど、
先生との卒論原稿のやり取りに使っていたメールアドレスは、どこからかの迷惑メールがひどくなって、閉じてしまった。

大学卒業後も「先生どうしているかなあ」とふと思うことはあって、
風の噂でわたしの母校ではなく別の大学に移って教えていることは知っていた。
ただ、連絡を取る術がなくて、思うことに留まっていた。

のだけれど!
Xで日本文学関係のアカウントをいくつかフォローしたら、先生が今教えている大学のゼミのアカウントを見つけた。

思わずフォローした。ただ、ゼミの名を冠しているアカウントにいきなり部外者がDMを送ると迷惑になるかと思ったのと、先生がわたしを覚えていてくれるか少し自信がなかったので(なんせ直接教わったのはもう10年以上前なので)、そっとフォローするところでやめておいた。

でも先生は、覚えていてくれた。
昔の教え子がフォローしてくれたかもしれない、と投稿してくれた。
嬉しくなって返信すると、さらに返事を返してくれた。
じんわり胸があたたかくなった。

対面ではないけれど、X上で10数年ぶりの再会を果たせて、とても嬉しくなった。
同時に、長らく離れていた源氏物語にもう一度触れてみようかな、と思ったのだった。
先生との再会は、わたしと日本文学の再会の一歩になるかもしれない。

スマホで書く、ノートに書く

「作詞:AZUKI七」 を目にした衝撃

幼い頃から名探偵コナンを見ていて、今でも毎年劇場版は見るようにしている。アニメも録画して見たりしているのだが、ここ3〜4か月くらいバタバタしていて録り溜めていた。

一昨日、時間ができたのでコナンを数本見た。何本か見ていると、エンディングが変わったことに気づいた。変わったと気づいたときは聴くようにしているので、一昨日もいつものように聴くことにしたのだが……

・夏の始まり
・波の音
・〜ゆく
・夢
・繋がっていたい
・季節は巡る

などなど。
歌詞を見ながらなんだか懐かしい気持ちになるなあとぼんやり思っていたら。
エンディングの終盤、「作詞:AZUKI七」?!
文字を目にして思わず固まってしまった。

AZUKI七さんは2013年に解散したGARNET CROWの作詞を手がけていた方だ。
解散以来、名前を見かけることもなかったので、
七さんや由利さん(vocal)は何しているのかなと思っていた。

初めて「歌詞を覚えて歌えるようになりたい」と思った曲が、GARNET CROWの「Mysteries  Eyes」だった。
それ以来すっかりファンになって、曲が出るのを心待ちにしていた。
それくらい好きだったので、解散は結構なショックだった。

まさか、このタイミングでお名前を見ることができるとは。
うれしさや、GARNET  CROWの曲をいろんな場面で聴いた思い出が蘇ってきた。

今回七さんが詞を提供したのは、Rainy。さんという歌手だった。
七さんは彼女に引き続き詞を提供するのか、他の歌手の曲にも詞をつけるのか、それとも今後は未定なのかは、わたしにはわからない。

でもわたしは、今回の七さんの詞との再会の驚きと喜びを大事にしながら、
七さんが作詞した「…and Rescue Me」と、
それからGARNET CROWの曲をこれからも聴きたいなと思う。

もちろん、七さんのさらなる新しい詞、あるいはGARNET CROWというグループが再び4人揃う姿も、どうしても期待してしまう。

それくらい、嬉しい一瞬だった。

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