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だから見た目も心も老けちゃうんだよ

人と会って会話し、そこでふとモヤモヤした違和感を感じたら、私はそれを「自分の学び」に替えるようにしている。

今日、私は、とある会に参加したのだけど、その集会にいつも参加するメンバーは、私より一回りから二回りほど年上の人たちである。

どうしても顔を出さなくてはいけない義務的な会で、私はいつも「仕事」だと思って参加している。

この会のメンバーでは私は最年少なんだけど、今日は珍しく私より年下の若い男性が一人加わった。

みなさん、根は良い人ばかりなので、この若い男性に対しても決して横柄な態度をとることなく紳士的だ。全体的に「ウエルカム」な雰囲気で、和気あいあいと会は始まった。

でも、案の定、この会のリーダー的存在の人(年配の男性)が、いつものように「自分の昔の体験談」&「自分と同世代の人しか分からない話」ばかりを振ってきた。毎回出てくるのは「昭和から平成にかけての自分の仕事の話」がメイン。当時の社会についてや、昔のこの地域のこと…等、令和の今から見れば、みんな化石のような話だ。

でも、この年代の人たちって皆さんこんな感じだから、今更変えることは無理だろう…。だから私も黙って皆さんの調子に合わせてきた。

他のメンバーもだいたいリーダーと同じ世代で、似たような社会体験をしてきているから、とてつもなく昔の話でも、あるいはローカルすぎる内輪話でも、ちゃんと話がかみ合い、楽しそうにおしゃべりしている。

今回も同様で、リーダーの男性はもうウン十年も昔の出来事を、「つい最近あったこと」のように語り出した。こんなとき、平成何年とか昭和云年とか、数字も明瞭に覚えていらっしゃってて、私は毎回驚いてしまう。

そして、この話がなかなか終わらないのだ。

いつもなら、私はこの場の空気に合わせて、適当にこの昔話に参加したり、わかる範囲で返答したり、相槌や突っ込み(軽いもの)をいているのだけど、今回は私よりうんと若い男性が参加している上に、話がどんどんニッチな方向へと進んでいくので、私は若い彼のことが心配になった。

そっと様子を見ていると、彼はどんどん表情が暗くなり、無口になっていく。

かろうじて私が何とかギリギリついてけるレベルの昔話なのだから、若い彼は何を話しているのか…?サッパリ意味が分からないだろうなぁ…と思った。大丈夫かな…。

しかし、やきもきしている私の気とは裏腹に、周りの人たちは自分たちにしか分からない話題で盛り上がっていて、なかなか話が途切れない。

うーん困ったなぁ…。

今日、初めて参加した若い彼のことを、私は冷や冷やしながら見守った。

しかし、私が思っている以上に、彼の方が精神的に大人だった。

彼は、場の空気を壊さないようその場に居続け、祖父母ほど年が離れている彼らに対してにこやかに相槌を打ち、それでも話に全くついていけない時は、手元の書類に目を通してチェックしたり等、自分にできることをして上手に時間をつぶしていた。

こうして、ご年配者の皆さんで「自分たちにしか分からない身内話」で盛り上がり、それでこの会は終了。

若い彼は、私たちに笑顔を向けて、丁寧にあいさつをし、爽やかにこの場を去っていった。それは跡を濁さない清々しい去り際で、私は「あっぱれ」と思った。でも、その一方で「これではあかんやろう」という複雑な気持ちも沸き起こり、心の奥がモヤモヤした。

そこで、このモヤモヤを早速「学び」に替えよう…と思った。

今回の体験から私が学んだこと。それは、

昔のことしか話さない人、自分のことばかり一方的に語る人、異世代への気遣いができない人は、見た目も心も老けていく

…ということだ。

私は、もう済んでしまった「昔のこと」じゃなく、「今この瞬間」を語りたいし、一方的にこちらが話すのではなく、相手からもちゃんと話を引き出して、お互いの体験や経験を交流して理解を深めるようにしていきたい。そして、若い世代の人ともこだわりなく自由に楽しくコミュニケーションしたい…と思う。

どちらか一方が押し付け、その相手側は我慢する…というのではなく、対等にシェアし合う関係。それが一番理想だ。

…とまぁ、こんな感じで、今日感じたモヤモヤのお陰で、私は自分の気持ちをしっかり固めることができた。

うふふ。

私に「学び」を与えてくれて、ありがとう。

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