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オーロラシューズを買いに、ちょっと京都まで

先週末の京都旅で、私は前からずっと気になっていたオーロラシューズを購入しました。

何故、京都か?・・・といいますと、最近、私が登録しているSNSの広告に「オーロラシューズ」が出てくるようになり、その広告を開いて見てみたところ、なんとオーロラシューズを販売していて、店内で試し履きができるお店が京都にできたとのこと・・・。

靴は実際に試着してみないと(自分の足に)合うかどうかはわからない・・。特に私は足の大きさや形が左右微妙に違っていて、市販の靴だと、足が痛くなったり、靴擦れを起こしやすいのです。なので、ちゃんとお店で試しに履かせていただいて、自分に合うか合わないかを確認しないことには、怖くて靴が買えません。

そのため、どうしてもスポーツ系が多くなります。ガッツリ歩く人だから、普段履きもたくさん歩いても足に負担がかからないスニーカーを履くことが多く、その中でもニューバランスの靴がずっとお気に入りでした。

だけど年を取ってきたら、キチンとした靴が欲しくなり、革靴も履きこなせるようになりたいなぁと思うようになりました。

でも、足が痛くなるのは嫌だしなぁ・・・汗。

そんななか、以前、雑誌で見かけたオーロラシューズの広告をネットで発見し、「まぁ!これなら楽に履きこなせそうだわ!」と思いました。

オーロラシューズを知ったのは雑誌「クーネル」から

ところで、私がオーロラシューズの存在を知ったのは、随分前に、雑誌のクーネルの中でこの靴のことが紹介されていたからです。

実は私、昔の「クーネル」のファンでコレクターだったのですよ。家で今も保存していて、時々読み返してウットリしています。

そんなクーネルの20号(2006・7・1)に、このオーロラシューズが紹介された記事がありました。

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私のコレクションの一冊。2006年と言うことは、もう13年前になるのですね・・・。

その中のとあるページ。

「岡尾美代子、米国のはしっこにて、ホップ、ステップ、オーロラシューズ。」

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スタイリストの岡尾美代子さんが、オーロラシューズを作っている米国・オーロラ村の靴工場へ旅するお話です。

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13年前、まだ30代後半だった私は、この記事を読んで「素敵な靴だなぁ」と心ときめいたのでした。

でも、当時の私は「籠の中の鳥」状態で、靴を買いにはるばる遠方へ出かけることも出来ず、ただうっとりと夢見がちに記事の写真を眺めているだけでした。

こうして十年以上が経ち、オーロラシューズの名前は覚えているだけで、それ以外のことはすっかり忘れていました。

そして今、突然、SNSの広告で昔憧れたオーロラシューズが出てきてビックリしました。昔の初恋の人が突然出てきたような感じです。

ところで、日本でオーロラシューズを紹介されたのは、上記にも挙げた通り、岡尾美代子さんなのですが、何故か、今私の頭の中では、「オーロラシューズ=松浦弥太郎さん」というイメージがあって、ずっと「オーロラシューズをクーネルで紹介していたのは、松浦弥太郎さん」だと思い込んでいたんですよ。

どうしてそうなっちゃったのか…すごく気になり、私の書庫のクーネルを引っ張り出して確認してみたのですよ。どうして、私は「オーロラシューズ=松浦弥太郎さん」だと思い込んでいたのか?

そこで、「クーネル・松浦弥太郎さん」で調べてみたところ、こんなのが出てきました。

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先述の20号から、ちょうど一年後に発刊された23号(2007年7.1)。

この23号の中に、こんな記事があったんです。

「松浦弥太郎が探しあてた魔法の靴・あなたの足はしあわせですか?」

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松浦弥太郎さんも、ご自身が愛用されている靴の工房を訪ねて、米国・グインダ村を旅されていたのです。

ちなみに、松浦弥太郎さんの愛用シューズは「マレー・スペースシューズ」。何ですって?スペースシューズ!?

つまり、「松浦弥太郎さん=スペースシューズ」「岡尾千代子さん=オーロラシューズ」と、非常に似た雰囲気の靴の記事が続いていたため、それで私は勘違いを起こしていたみたいです。

どうも10年以上の歳月を挟むうちに、私の脳内で「松浦弥太郎さん=オーロラシューズ」と勝手に変換されちゃったみたい(汗)。

実際に、京都のお店にオーロラシューズの実物を見に行く時も、まだ頭の中で「松浦弥太郎さんが紹介していた靴」だと信じ込んでいました。お店の人にも、そのことを自慢げに喋っちゃったし(汗)、まじ恥ずかしかった・・です。笑

ここで訂正。オーロラシューズは松浦弥太郎さんではありませんでした。岡尾千代子さんのご紹介でした!

・・・ということで(汗)、これを機会に久しぶりにクーネルを読み返し、「良い物はやっぱり何十年経ってもいいもんだなぁ・・・」と確信したのでした。

お店へ行く

私が行ったのは、京都市の三条通りから少し下った所にある『サニー&カンパニー』さんです。

久しぶりに三条通を歩いたけど、今は町家を改造したオサレなショップがたくさん並ぶ、東京で言うと表参道みたいなエリアになっていました。

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(三条通にあったお洒落なお店のウインドーディスプレイ。可愛かったので写真を撮ってみました。)

私がオーロラシューズを求めてお邪魔したお店(サニー&カンパニーさん)も、古い町家をリフォームした風情のある素敵なショップでした。

あまりに街の雰囲気に溶け込みすぎて、どこか分からず・・・。お店を探し求めて柳馬場通を何度も行ったり来たりしましたよ^^;。最近のGoogleマップはどうも分かりにくい。

店舗に入ると、ショップなんだけどちょっと不思議な雰囲気。普通のおうちにお邪魔したような温かさを感じました。

オーロラシューズはお店の2階に展示されていました。案内されて2階にあがります。

店員さんに相談し、お目当ての靴(黒のブーツタイプのもの)を試着させていただきました。

履き心地

手に持った時、ズシッと重い感じがしました。

皮部分は肉厚で柔らかそうな感じ。

私の普段の靴のサイズは23.5㎝です。オーロラシューズは若干きつめを選んで履いた方が、あとで皮が伸びるので、その方が良いとのこと。

でも、私が今回欲しいと思っている靴は「ショートブーツ」タイプなので、ピッタリサイズでもOKとのことでした。

履くときは、まだ新品は皮が固めなりで、足の指先を靴の先端(奥)までグッと入れ込むように履くと良いそうです。

確かに、靴全体がしっかり固い感じがするので、足先をぐぐっと奥に押し入れるようにしないと、かかと部分が靴の中に入らないかも・・・。

自分の足に馴染んでくれば、きっと履きやすくて心地よくなるのでしょうね。

ちなみに、このお店の店員さんは、オーロラシューズをお仕事用の靴として履いていらっしゃいました。

いざ、履いてみて、立ってみて、歩いてみます。

おお~!すごく足にフィットする!

スニーカーと比べると重さを感じるけど、初めて履いたのに、ここまで馴染むって、すごいかもしれない・・・。

かかと部分がスポッと脱げそうな不安定さを感じるので、店員さんにその旨を伝えたところ、ショートブーツタイプの靴は、かかと部分(というか、くるぶし部分?)にゆとりが出て緩くなることがあり、そうなっても、そんなに簡単には脱げないんだそうです。店員さんの、履き込んでかなり馴染んだその靴を見て、あっ本当だ!と思いました。

むしろ靴擦れしにくいので良いんだとか・・・。

なるほどなぁ。よし、即決。

一足買うことにしました。

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お会計とラッピングをしてもらっている間、店内のカフェコーナーでほうじ茶をいただきました。

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歴史を感じますねぇ・・・。

ここに人が住んでいた時代。まさか令和の時代に、この家がショップになっていろんな人が訪れるようになるなんて、当時の人々は思いもしなかったでしょうね。

お会計を済ませて、靴を受け取り、ショップを後にしました。

このサニー&カンパニーさんでは、オーロラシューズを購入後も、ソールの交換などメンテナンスも引き受けてくださるそうですよ。長く大切に履けそうで嬉しいです。

シューズを持ち帰る、そして履く

京都から家に帰るとき、京都のホテルでキャリーケースの中に靴をぎゅーと詰めて持ち帰りました。

そのせいかな、家に着いて荷を解き、靴を開けて見たら、甲の部分に変なシワが出来ていました。ショック(泣)。

オーロラシューズは柔らかくて良くも悪くも癖がつきやすいみたいです。次回、また購入して持ち運ぶときは、靴の中に柔らかい布か紙を詰めて、型崩れしないように大切に持ち運ぼう・・・と思いました。

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その後、雨の心配が無い日に、散歩で履いてみました。

変な癖がついてしまった左足の靴。甲に出来た変なシワが親指を圧迫して、歩いているうちにだんだん痛くなってきました(ノД`)。いきなり3キロ早歩きのウォーキングは無謀だったかしら(汗)

右足はピッタリ・フィットして気持ちよく歩けるのに、左足が残念無念・・・。

でも、歩けば歩くほど自分の足に馴染んで、自分の足の形になっていくそうなので、根気に取り組んでいこうと思います。

最初は厚めの靴下を履いて歩くのも良いみたいなので、そうしようと思います。

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履いてみた感じは、こんなんです。

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横から見るとこんな感じ。

ガラスや鏡に映る自分を見ると、足下がシュッとしていて、とてもカッコよく決まっていました。なかなか良い感じです。

年を取ると、不思議と「キチンとしたもの」が欲しくなります。靴もそうです。

若い頃は何でもOKだったけど、年を重ねると、身につけるモノ、肌を通すモノ、履くモノ、触れるモノ、全てにおいて「自分にとって心地よいもの」が欲しくなるのです。そして、年輪を重ねた自分にピッタリ適した「キチンとしたモノ」も・・・。

そうじゃないと、心地悪さが勝ってしまって、居心地が悪くて、自分を粗末に扱うことに辛さを感じるのです。身体も悲鳴を上げるし、時に痛みや苦しみさえ感じるのです。

これを若い頃は「ワガママ」だと思い込んでいたけど、いやいや、ワガママなんじゃ無くて、純真に「自分を尊重し、自分を大切にする」・・・そこなのですよ。

たくさんなくてもいいから、少しで良いから、自分にフィットするものに囲まれて心地よく暮らしたい・・・。

今回、旅先で思い切って靴を買いました。

良い思い出になりました。

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