高校の時、寄り道をしていて、校長先生に出くわした話から‥‥
高校の頃の話。
結構厳しい高校だった。
寄り道は禁止。寄り道がバレて、職員室に呼び出され、写経を何枚も書かされたなんて話をよく聞いた。
それでも、最寄りの駅は繁華街。学校帰りは小腹も空いて寄り道をするものは大勢いた。
私たちもそんな寄り道組の一人だった。
高校三年生のある日、親友三人で、ステーションビル内の喫茶店に入りパフェを食べていた。
今はその店は無くなってしまったが、名前もはっきり覚えている。『はまゆう』だ。
いつものようにキャッキャとお喋りしながらパクついていた。
そこへ男女が入ってきた。男性の方は校長先生。目があったような気がした。思わず三人同時に目を伏せた。私たちの席は一気に静まり返る。
当然学校帰りなので制服を着ている。校長先生からすれば、自分の高校の生徒であることは一目瞭然だ。
本来なら、私達も、そこで一目散に逃げてしまえば良かったのだろうけれど、私たちは静かに、パフェを食べ続けた。
高校生の小遣いで食べるパフェは高級品だ(笑)
半分以上残っているものを置き去りにして出ることができなかったのが正直なところだ。
無言で食べ続ける。
時間がとても長く感じた。
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