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無償という覚悟

成功する副業 後藤勇人 アルソス
 7月の「文サロ」の課題本読んで、エッセイを書きました。 

 じっくり考えて行動するのが苦手で慎重に検討するとういうことができない。まず見てみたい好奇心ですぐ動く。体験しないと分からないのだ。当然失敗もたくさんした。
 だが、まず行動ありきで、うまくいくときもある。
 
ボランティア活動で電話相談室を立ち上げた時は、紆余曲折あったがうまくいったケースだと思う。
 カウンセリング学習会で一年間学んだ仲間が、せっかく学んだカウンセリングを活かしたいと熱く語りあっていた。
 メンバーの一人がマンションの一室を提供すると申し出たことで一気に事が進んでいった。講師として関わっていたこともあり、みんなの熱い想いを知っていた。その流れで代表を引き受けることになってしまった。
スタートメンバーは10人。

場所があれば、後は電話一本引けばOKだ。始めると決めたときメンバーのやる気はマックスだ。そんな時は、行動力がものをいう。

 後は広報活動だ。採算など考えない。経費は援助金の申請で何とかなりそうと見切り発車だ。
 都会の真ん中で家から出られない人、誰とも繋がれない人たちがたくさんいる。その人たちが社会と繋がるパイプ役になろう。正義感が後押しをした。
 
 活動を開始し動きはじめ落ち着いてくると、熱い想いだけではうまくいかない現実にぶつかる。しっかりとした経営へシフトしていかなければと冷静にとらえられるようにうった。
 試行錯誤、議論をかわしNPO法人を設立した。企業のスポンサーを見つけることが一番やれそうな作戦と話合う。しかしアイデアは出るが、スポンサーを見つけ説得するという行動が伴わなかった。
 
 都会の中で孤立する人、困っている人のよりどころを作りたいという理想に向かって進むには、もう一つの現実、経済活動の両立が課題だと当たり前のことにたどりついた、代表となった私の課題と知っていても、本業との両立でなかなか前に進まない。

 自分たちで月会費を払い、行政からの支援金、篤志家の寄付で17年間運営していった。
17年やれたことが不思議としか言いようがない。
 
 もし慎重に考え、行動していたら、無料の電話相談室を運営するという経験はできなかったかもしれないと思う。
 
行動力はあるが慎重さに欠ける私は、おかげで失敗を学びにつなげる力もついたと思う。最大の利点でもあると、自分に言い聞かせている

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