バーチャルタレント路線と募るアイマスというコンテンツの将来性への不安
前回の続きてきな話なのですが、アイマスは意思決定も遅ければ展開が遅いというイメージが有ります。基本的にファンが自発的に盛り上がって、運営はそれに乗るだけで、運営主導の新施策はことごとくコケる。ゲームとライブ以外に手を出さなくても儲かっていたし、困ったらファンが解決してくれてたので、運営の体質は「お公家様体質」が染み付いているように思えてなりません。
とはいえ、サイスタが黒字だったら続けるでしょうし、ソーシャルゲーム自体も曲がり角に来ているわけで、「ゲームだけではいけない」と考えて、「2023年のアイマスはアニメに本気」なのだそうです。要するに今までゲームとライブ以外の展開には本気じゃないんですかね。
しかし、アニメと言ってもミリオンとシャニマスは劇場先行で全話公開!3Dアニメ!とかやってることを見たら、「新規が来たら逆に困る事があるのかな?」って率直に思うし、そもそも無課金でも遊べるゲームデザインをしたかと思えば、極端な廃課金を要求したり15年やってて課金への塩梅がわかってない感じがあるのです。
2017~8年頃に、個人的に「ゲームの次に投資していたら」と思うし、その頃にやってたのは『初音ミク』がマジカルミライで10年前からやっている疑似ホログラム投影のキャラクターライブのタイムマシン商法か、自分でプラットフォーマーやってボロ儲けしたいとenzaを作ったのだからたいへん救えない状態です。
さて、こちらのPVからは、生身のタレントとアイマスのキャラクターが同列に扱われる未来が提示されているのですが、アイマスのキャラクターはゲームから切り離して、バーチャルタレントとして運用していくとしてもうまくいくのかという思いはありますけど、たしかに今コラボはかなり力を入れてる感じで、アイマスの部門で伸びているのはコラボ部門として、「身の丈」に合うように縮小してファンはついていくのでしょうか。
アイマスの声優陣には30代40代が多く在籍しており、バーチャルタレント化戦略は加齢でいつまでもやっていられない脱リアルライブ、競争の激化で進めなければならない脱ゲーム戦略の切り札なのでしょうが、前述した通り、アイマス運営主導の展開でヒットしたのって、アニマスとデレアニくらいしか記憶に無いのです。
ゲームの他に利益になるような部門があれば、ゲームは集客部門と割り切って赤字でも運用するやり方はあるのでしょうけど、現状ではファンも運営も「アイマスはゲーム」という意識を共有していますし、実態を見てもそのとおりである中で、バーチャルタレント路線を進めるというのは、いわば「祖業からの縮小・撤退」です。名だたる大企業でも祖業からの撤退はかなりウダウダ悩むのに、意思決定がアホみたいに遅いようなところなのにそんな思い切りの良いことできるのか甚だ疑問です。
まあ、アイマスはバンダイナムコグループがコンテンツの主導権を握っており、合議制のラブライブ!とは異なるのでしょうから、ちんたら何も進まない現場に業を煮やして、アイマスに何の思い入れもない、数字しか見ていない上司が強権を敷いて「ああしろこうしろ」と言えばあっという間に変わることは容易かもしれません。
というか、このサ終って上の強権が発動したんじゃないかと思っていますけど、たとえまぐれ当たりでも10000回駄目でも10001回目はうまくいくかもしれません。
しかし、今のアイマスが掲げてる「CRE@TE POWER WITH YOU ! あなたらしさが、きっと誰かの力になる。」ってなんか小綺麗なんですが、15年の歴史が血となって肉となった、作り手からキャストやファンまでが意識を共有できるような理念というかパーパスになっているとは思えない(あなたの主体って誰だよと思うし)し、泥臭くてダサくてもそうしたものにしたほうが発展すると思うんですが、なんか広告代理店のコンサルタントでも入ってるんですかね。
しかし、最近のアイマスは武漢からクソウイルスが入って以来、良いことが何一つ無い(主語がでかすぎる)というのもある意味すごいなと思ってしまうのです。
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