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ヘルステックの可能性

こんにちは。Reinvent healthの酒井です。
今週は登記後の書類申請業務、挨拶周り、VCの方とMTGであっというまに進んだ1週間でした。
社員がいない中の起業ですので臨床業務の側全ての実務を自分でこなす必要があり目の回る忙しさです。
一方でこれまでだったら出会える機会がないような方々とあったりして非常に刺激を受けている毎日を過ごしています。

多くの方々と話している中で、
「どうしてヘルステックなのか?」
という問いが出てきたので改めて自身の解像度を上げる意味でnoteにまとめたいと思います。

現状の医療の課題

現在の医療の最大の課題は
労働集約型産業(=人に依存している)
状態であると考えております。

診察、検査業務、手術、治療、点滴、採血など全ての業務が人に依存している状態です。
他の産業で言えば、製造をほぼロボティクスに変換した車の製造過程を人で製造しているイメージと思っています。

現代の車の製造(出典 wikipedia)
昔の人に依存した製造過程(今の医療 出典NHK)

これまでは医療者の長時間労働など献身的な働き方によって支えられてきました。しかし、2024年から実施される医師働き方改革により、医師の長時間労働が制限されるためこれまでのような働き方ができなくなってきます。

また中長期的には少子高齢化により労働人口の低下で医療の担い手が減少するという現実が待ち受けています。

すなわち、今後10年で医療の供給力が低下してくることはほぼ間違いありません。

一方で疾患の有病率(病気になりやすくなる)急激に増加する後期高齢者が急増します。
団塊の世代がいよいよ後期高齢者になるのです。
この結果、これまで以上に医療の需要が激増することはそう遠くない未来におこります。

まとめると今後10年で

医療の供給力↓ 医療の需要↑

という医療崩壊がおこりかねない事態があり得るのです。
大袈裟と思われている方もいるかもしれませんが、十分起こり得る話ですし日本の医療の脆弱性を露呈するようなこともありませいた。

新型コロナウイルス感染症です。

波が来るたびに医療崩壊の危機に晒されました。
これは、平時から日本の医療は余力なくギリギリの状態で行っていたので、有事に耐えられなかっただけだと私は思っています。

従って今後需要と供給のバランスがアンバランスが進む10年で医療崩壊は起こり得ることだと思っております。

2030年代にこんな風景が医療現場で当たり前になるかもしれない(出典CAMPFIRE)

解決を課題するために

課題を解決するためにはシンプルに考えて

需要を下げる⇨健康寿命を延伸する
供給側の生産性をあげる⇨医療のDX

後者に関しては人工知能を活用した画像補助診断、救急医療のカルテシステム等コロナを契機に進んでおります。

一方で、前者に関してはなかなか進んでいない現状があります。
以前も記載しましたが、日本は
「いつでも」「安価」
に医療にアクセスできるという体制のためなかなか予防医療に関わる事業は一般化できずにいます。

なので予防を目的としたヘルステックはビジネスプランを構築することが非常に難しいのです。
おそらく、多くの起業家がこの分野に挑んで失敗したのだと思います。

ただ将来の医療を考えた時、これ以上の需要に対して医療現場だけでは対応できないと思います。また、医療費の増大は将来の資産を使っていくことにもなり未来への負の遺産になりかねません。

これまでとことなりIoT、ウェラブルデバイスが発達したいま日常の行動ログを取得可能になり、医療機関を受診せずとも予防のための情報取得、行動変容が可能になってきました。

このテクノロジーを活用することで”能動”⇨”受動”的に健康を維持するための体験が構築できれば多くの方の健康維持に貢献できると思っています。

次回以降ヘルステックの可能性について述べていきたいと思います。

Reinvent healthはテクノロジーを活用し、高齢者の健康寿命の延伸に寄与するヘルステックの開発、事業化を目指しています。
難しい分野ですが、ぜひ関わってみたいという方はご連絡をお待ちしています。

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