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精液所見低下の予防

【ご質問原文】

はじめまして。 
体外受精にチャレンジ中の31歳です。(夫は37歳の夫婦です)

先月採卵をしたのですが、その時の精子運動率 が25%でした。 今までは高くて80%、低くても55%でした。 こんなに差があるものなのでしょうか?
また運動率を上げる方法は生活改善等何かありますか?

今回凍結できた胚もグレードがよくなかったの精子だけの理由ではないと思うのですが、次回採卵することがあれば、採卵日前に精液検査をして頂き、結果がよければ凍結するなどし採卵日当日を迎えるなどが次回採卵時にできることなのかな・・・と悩んでしまっています。 
長くなってしまい、申し訳ありません。 
お答え頂けたら幸いです。

【回答】

ご質問ありがとうございます。

精液所見は、日によって大きく変動する事が知られています。
採取する前後の体調や、採取する数ヶ月前の体調や生活習慣が影響します。
精子が体内で作られて射出されるまでに、70〜120日かかると言われているからです。

精液所見は酸化ストレスや熱などの影響を強く受けると言われています。

喫煙、飲酒、食事、運動不足やストレスなども影響しますし、風邪などによる発熱で一時的に精液所見が悪くなる事もあります。

生活習慣を改善する事で、所見が良くなる場合もあります。また、場合によっては抗酸化のサプリなどで改善する場合もあります。

ただ、もちろん効果は個人差がありますし、必ず改善するというものではありません。
根本的な原因が何かはわからないので、心配があれば泌尿器科に罹ってください。

寒くなってくると、運搬時の温度変化によって精液所見が悪化している可能性も考えられます。
運搬時は精液が低温にならないよう気をつけるだけで改善する可能性もあります。

個人的には、精子の凍結融解は精液所見を著しく低下させるので、あまりお勧めはできません。

精液採取を採卵当日に2回する方がまだ良いかと思います。

以上です。
ご参考になれば嬉しいです。

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