見出し画像

子宮の酸化ストレス

【ご質問原文】

子宮も酸化ストレスにさらされるのですか?
酸化ストレスによる子宮の劣化はありますか?

【回答】

ご質問ありがとうございます。

子宮が酸化ストレスを受けると、子宮内膜の脱落膜化形成の正常なプロセスが阻害されて、着床を妨げるという動物を用いた研究があります。

また、子宮が過剰に酸化ストレス(活性酸素優位)に曝されると、反復着床不全、妊娠高血圧腎症、子宮内膜症、流産、早産、子宮内胎児発育異常などの様々な悪影響を与える事が報告されています。

葉酸は抗酸化作用があるビタミンなので、妊娠前から妊娠中にかけて摂取する事が推奨されているのは子宮や胎盤に対しての作用を期待しているからですね。

子宮の劣化というと難しいところですが、例えば子宮頚ガンの原因とされるHPV(ヒトパピローマウィルス)ですが、これに感染すると子宮の酸化ストレスが増加し、酸化と抗酸化のバランスが崩れて細胞の腫瘍化を促進してしまうと言われています。

ガン化=劣化ではないですが、細胞が酸化ストレスによって変化してしまう事はとても大変な事です。

子宮に関わらず、酸化ストレスに多く曝されるというのは、細胞の本来あるべきシナリオを変えてしまうものです。

酸化ストレス自体が、細胞の活動に必要な場合も多いので、全くない事が良い事ではないですが、酸化ストレスと抗酸化物質のバランスが崩れないようにする事が大事ですね。

以上です。
ご参考になれば嬉しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?