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宮殿ブワーン

 今週のあちこちオードリーが刺さりすぎた。
特に後半の宮殿や蜃気楼の話が重みを持ちすぎていて、笑っているとともに血の気が引き、そして気持ちが軽くなった。

 クリエイティブな比喩はまさに処方箋であり、今回で言うと、僕が実際に宮殿に出くわした時には、理想と現実のギャップによる辛さは「宮殿」という言葉が緩衝材になり、僕の感じる痛みは3割ほど減るんだろうなと感じた。

 社会につま先を踏み入れたくらいの僕でも、宮殿が実際には蜃気楼でブワーンと消えてしまう情景がありありと浮かぶ。なぜなら宮殿がどこかにあるという噂話を聞いたり、宮殿に行ってきたというインスタグラムの投稿を見たり、テレビで宮殿特集がされていたりするからだ。タージマハルのような宮殿もあれば、エンパイアステートビルのような宮殿もあり、就職面接では「あなたの行きたい宮殿は?」と聞かれ、企業にとって良い宮殿を答えなければ、面接がうまくいかないらしい。

 宮殿が蜃気楼であり、オアシスは蜃気楼に騙されて初めて辿り着けるのならば、世間で話題になっている宮殿の話にうまく乗ることは難しそうだなと思う。元からオアシスを目指そうとする僕は「これも宮殿と思いきや蜃気楼なのかな」とか「これは宮殿と思いきや蜃気楼だろうな」と思いながら、砂漠を歩いて行く事になるんだろうなとも思う。


 板倉先生の絶望の兆しチェック第二弾を早く見たいな。

買いたい本を買うために使います!!