夕暮れは明日に繋がっている
遅ればせながら文庫版の『ナナメの夕暮れ』を買った。
なぜ単行本を持っているのに文庫本になった『ナナメの夕暮れ』を買ったのかと考えると、まだ何かの答えを求めていたからなんだろうなと思った。独特の感性で切り取られる世界にも、人生への純粋な感想にも、変化の姿にも興味はなく、また若林正恭という人が何か役に立つことを語っているのならばそれを読ませろという一種の欲望を抱えていたからだった。
しかしその思惑は間違っていた。
夕暮れとはなんだったのだろうか。何がいつ始まり何がいつ終わっ