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ハイブリッド授業を考える

不測の事態に備える夏

 梅雨が明け,本格的な夏が始まったような天気が続いています。例年と肌の色が違うように,熱中症にいつも以上に気をつけようと思っています。

 私は,この夏休みは環境を整える夏休みだと思っています。COVID-19の影響で多くの学校が休校を余儀なくされました。休校期間中はオンライン授業の準備ができているか,オンライン授業に挑戦したか,はたまた課題郵送で対応したか,学校ごとの違いが顕著に現れたと思います。

 一時は収束を見せたCOVID-19ですが,7月から陽性数が増えてきています。登校を再開していた小学校や中学校,高等学校でもクラスターの発生が散見されています。文部科学省は「児童生徒等に新型コロナウイルス感染症が発生した場合の対応について」という文書を出しています。

 また,沖縄のこの記事では感染が発生した場合の不安の声を取り上げています。このように,2学期からの学校再開方法はいくつかの案が浮上してくると思います。

・感染防止対策を取って通常通り学校を再開する
・時差登校を行い,教室の人数を半数にして授業をする
・遠隔授業を行いながら,登校日を設定する

 先が読めない今,2学期からの学校再開に必須なことは,1学期よりも「臨機応変に対応できる」ようにしておくことでしょう。例えば,以下のような事態が起きた場合,どのように対応すれば良いでしょうか...?

・学校でクラスターが発生し,急遽,休校措置を取ることとなった。
・感染が不安で,学校に通いたくない,または通わせたくない。

 対応策の一例として,授業形態について考えてみましょう。

ハイブリッド授業とは

 私が提案したい授業形態は,対面授業か遠隔授業の2択から選ぶのではなく,これらを組み合わせたハイブリッド授業です。インターネットで検索をすれば多くのサイトがヒットします。特に大学の実施例が多く出てきます。noteならば池田先生も書かれています。

 最近であれば,後期もオンライン授業を基本方針とする大学が出てきている中,萩生田文部科学相も対面授業の可能性を考慮に入れる方法の1つとして言及しています。

 私はハイブリッド授業として「対面授業でも遠隔授業でも行えるスタイル」を提案します。その理由を次に書きます。

なぜ,ハイブリッド授業なのか

 休校中に話題になった1つは子どもたちの学力保障の話ではないでしょうか。前年度である3月から休校を余儀なくされ,多くの学校が5月まで休校措置を取りました。そのため,学びを止めないという合言葉で様々な取り組みがなされました。

 本校のように遠隔授業に移行できるベースがあった学校と遠隔授業に挑戦した学校,郵送で課題を与えた学校などで学びの差も生まれたことでしょう。遠隔授業に感じる高いハードルを低くするため,私も自分なりの情報発信をしました。

 さて,2学期は突然休校したり,生徒が全員揃わないことがあるかもしれません。その際,「対面授業でも遠隔授業でも行えるスタイル」のハイブリッド授業を行なっていれば,完全遠隔授業に対応することができますし,欠席の生徒も授業を受けることができます。

 また,このスタイルのハイブリッド授業は決して難しくありません。この時期に積み上げた遠隔授業の経験値を生かせば,対面授業と遠隔授業の良いところを混ぜ合わせてみれるのではないでしょうか。

タイムリミットは迫っている

 すでに8月中旬です。

 多くの学校では今月末から2学期が始まるでしょう。

 残りの夏休みでwithコロナ時代の新しい教育の可能性を模索してみませんか。この先は様々なシチュエーションを仮定しつつ,その対策を考えておくことで,良いスタートダッシュを切りましょう!

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