もしもスタジアムのある街に住むのなら Vol.2 真っ直ぐな街に建つ、あるいは立つ (甲府)
旅するより住みたい派ですこんにちは。
少し前にふと思い立ち、「もしもスタジアムのある街に住むのなら」というタイトルで始めた連載、ひっそりと第二回目を迎えました。
この連載では、旅するより住みたい派の私が、旅することと暮らすことを行き来するようなエッセイをお届けしていきたいと思っています。
具体的には、スタジアムのある全国のいろいろな「街」の話を少しずつ。私が住んだことのある街もでてくる予定ですが、旅をして住んでみたくなった街の話を中心に書いていくつもりです。その街ならではの素敵なおうちの話や、住みたい家の探し方、ライフスタイルと間取りみたいなことも書いてみたいなと思っています。
vol.0では、なぜこの連載をするのかについて書きました。もし未だ読まれていなければ、ぜひ先にこちらをご覧ください。全文無料です。
今回とりあげる街は甲府。
わたしの最近のイチオシ、リセルさんの応援するヴァンフォーレ甲府のホームスタジアム、JITリサイクルインクスタジアムがある街です。
リセルさんの記事はどれもおすすめなのでリンク貼っときます。
ほんの少し前、出張で甲府にでかけました。
アウェイ観戦どころか出張すらなかなか行けなかった時期を経て、久しぶりの出張。しかも特急に乗れる。出張めんどくさいわーと言いながら、心のなかではかなり浮足立っておりました。地獄のミサワです。
出張前日は夜まで都内にある職場にいる必要があり、翌朝に出張先に行かねばならず、かつ15時までに職場に戻らなければいけないという強行軍でした。
あずさに乗り、甲府駅に到着したのが21時頃。
山梨県内にはあちこち行っているのですが、殆どが車でのアクセス。甲府駅に降り立ったのは初めてでした。まず印象に残ったのが、駅からホテルまでの道のり。片側3車線の広い道路がひたすらまっすぐに伸びています。
広くてゆったりしていて真っ直ぐ
これが私の甲府の街のファーストインプレッションでした。
駅から歩いてドーミーインに到着したのが21時すぎ。夜鳴きそばで腹を満たしたあと、ホテルのスタッフに甲府の朝の道路状況を伺いました。
明日朝の出先での待ち合わせは8時20分。そこでサンプルの受けとりができれば任務半分完了。受け取ったサンプルを持ち帰って15時までに機械にかけてミッションコンプリートです。
出張先までのルートは大きく分けて2つ。
①ホテル前のバス停から出張先まで直通の路線バス
所要時間は30分ほどですが、始バスが出張先に到着するのが8時20分ちょっと前。スケジュールはギリギリですが、朝はゆっくりできます。
②甲府駅まで徒歩のち身延線。到着した駅から出張先は徒歩20分ほど。駅からバスもあるけど、あまり本数はない。所要時間は時間帯によるけど1時間〜1時間半ほど。①より圧倒的にめんどくさい。
朝の時間帯だとホテル目の前の真っ直ぐで広い道路は渋滞する可能性が高いから、バス便で時間を読むのは難しいということを教えていただきました。朝はゆっくりご飯を食べて出発だと思っていたら、いきなり出鼻をくじかれました。
翌朝、ホテルの朝ごはん時間より前に泣く泣くチェックアウト。せわしない出張です。時間が読めないバスをまだ諦められず、ルート③にかけます。
③ホテル前じゃなくて、駅まで戻ったらバス便が豊富なので、ホテル前を通らない別ルートのバスでギリギリ到着じゃないバスに乗れば良い!
駅前から乗れば待ち合わせの10分前に到着する別ルートの始バスの存在を見つけてしまいました。ふふふ。
「10分程度早めに到着するであろうバスがあれば間に合うのでは」といういやらしい期待を込めて、駅前の交通案内所で再度聞いてみます。いつも行き当たりばったりの私にしては、なかなか慎重な行動です。ホテルのスタッフを疑ったわけではないのですよ。バスはやめとけっていってたけど、ほら、交通のことなら交通のプロに聞いたほうがいいじゃない。
結果②ルート、身延線に乗りました。
その節はみなさま、正しい情報をありがとうございました。待ち合わせの10分前に到着予定のバスに乗っていたら、20分遅刻していました。地元の人の言うことは聞かないとね!
「生活する電車」に乗ると、街のことがほんのちょっとだけ見えてくる
乗ってよかった身延線!
特急に乗ってどこかに行くのは楽しいけれど、新しく訪れた土地で、その土地の生活に根ざした電車に乗るのも楽しいし、発見が多いです。
身延線は車掌さんが乗り降りのときにホームで料金徴収してくれたり、きっぷ受け取ってくれたりするスタイルです。久しぶりにきっぷを買いました。本当のことをいうと、suicaで入ってしまい、きっぷ買わんとあかんのやでという注意書き掲示をみて慌てて外できっぷを買い直しました。間に合ってよかった。
せっかくなので窓から景色を眺めつつ、google mapを使ってどんな場所なのかGPSで確かめて、出張の移動を「電車の旅」にすり替えてみました。
通勤通学の時間帯だったため、この駅で降りる人はたぶんここの高校に通ってるんだろうなみたいなのが全部わかってしまいます。このあたりが東京とか大阪みたいに人多すぎな都市とは違う良いところでもあり、ちょっと面倒くさいこともあるんだろうなと思いながら、短い旅を楽しみました。
混雑する時間帯だったので、かなり電車は遅れていました。そりゃ、改札=車掌さんなんだからしょうがないのです。でも殺伐とするわけでもなく、のんびりと電車は進んでいきました。
出張先に到着し、無事にブツの受け取り他が終了した朝8時30分。ここからあずさに乗る予定の11時までが私の自由時間!ひとまず駅方向を目指す路線バスの旅に出発しました。
2時間だけのバカンス(ただし早朝、そしてひとりぼっち)
宇多田ヒカルの歌と同じく、私に与えられた時間は2時間ちょい。シチュエーションは全く違いますが、せっかく遠出したので少しでも出張に旅気分を織り交ぜたくなってしまいます。
本当はなんとかして小瀬に行ってみたくて、小瀬は無理でも何かしらサッカーに関係する場所に行けたらなあと思って、ありとあらゆるバスやレンタル自転車などの手段も調べたのですが、2時間のバカンスでは何もできんやろなと断念。出張先から自転車圏内(徒歩30分)にヴァンフォーレの練習場があったので自転車さえあれば......
次回は必ずどこかに行ってみたいな!
甲府駅に向かうバス道中、窓の外を眺めます。
印象的だったのはやはり、甲府駅前に続く、まっすぐな南北の道。夜もまっすぐなのはわかったけど、昼間のほうが真っ直ぐ感が溢れています。
道の両脇には官公庁的な建物や、大きなホテルなどが並んでいて、そのどれもがなんとなくどっしりとしてまっすぐな印象の建物で、これが甲府っぽさなのかしらという印象を受けました。
下の写真は大通り沿いじゃないけど、こういうごつっとして縦がまっすぐの建物たちが印象に残る街でした。
やっぱり、広くてゆったりしていて真っ直ぐのかっこよさがあるのです。
とにかく素晴らしいのは、甲府駅を背に、バスロータリーから南側へのびる道。街路樹がずっと続き、見通しが良く、遠くの山に向かって伸びる道。気持ちいいほどの真っ直ぐ感が素敵です。
甲府だけでなく、いくつかの盆地にある都市で同じような風景を見たことがある気がします。何となく思うのは、真っ直ぐな道が素敵に見えるのは、山のなだらかな曲線との対比が美しいからなのではないかと。
まるごとやまなし館というオープンカフェで、とりあえず山梨に食らいつく。
モーニング、美味しかったです。お土産も売っていて、時間のなかった私には最高でした。
地元の人に聞くのがよかろうということで、聞いてみました。
「あと1時間ちょっとだけの時間、歩いて回るとしたらどこがおすすめですか?」
おすすめに従って、カフェからすぐ近くの甲府城跡(舞鶴城公園)をぶらつきました。
城跡の公園って、どこもとても静かできれいなので一人でウロウロするのは大好きです。どの城も個性があるのがよい。
いっぱい写真撮ったよ!
城趾ぽい門の写真。
美しい公園の芝生とその奥に見える真っ直ぐ立つ建物。城への興味を一瞬見失う。というか、城のこと忘れる。
城のことは完全に見失う。あの建物はなんだ。
だめだ。あそこが私の旅の真の目的地だ。
(注)出張中です
ここからは、有料公開にさせていただきます。
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