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やさしさにふれたひと時

ある日の午後
横断歩道で信号待ちをしていた



右斜め前におばあちゃんがいた
カートを携えている


前方左斜め前には
横断歩道の手前で停車しているバスがいた


信号が青に変わったので
歩き始めた


おばあちゃんもカートを歩道から
車道に降ろし
歩き始めた


おばあちゃんの歩幅は小さいから

当然
わたしの方がおばあちゃんより先に
向かい側の歩道に渡り終えた



そして信号は点滅し
青から赤へと変わる


ふとおばあちゃんが気になって振り返ると

おばあちゃんはまだ横断歩道の3分の1ほどにいて

赤信号になっても渡ろうとしているではないか


ああどうしよう。。。。。と

ためらいながらも

足が動く


おばあちゃんのところに歩いていき

おばあちゃんに声を掛けた

「大丈夫ですか」

(いや大丈夫じゃないよね。。。)



その時わたしは手を出して

おばあちゃんと手をつないで


おばあちゃんの歩幅に合わせて
赤信号の横断歩道を渡り終えた




左手にいたバスも
その後ろの車も
クラクションを鳴らすこともなく
おばあちゃんが渡り終えるのを
待ってくれていたのだ




やさしいなぁ

(ありがとう)


それにしても
信号が変わるタイミングが早すぎない??





おばあちゃんと手をつないで歩いたとき

おばあちゃんの手が冷たいと感じた

緊張したのかなぁ
心細かったのかな

血圧低いだけ?


一緒に歩きながら
そんなことを思っていたら



ちょっとウルウルしてしまった。。。



おばあちゃんは

これから病院に行くのだそう


おばあちゃん
「ありがとうね」

わたし
「お気をつけて」





とある日の午後


やさしさにふれたひと時

風は、まるで春がもうすぐそこだよー!といってる様だった♡

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