見出し画像

日記:2024年3月19日 曇り

・筋肉痛は続くよ、どこまでも。朝から死ぬ寸前まで弱らせたリオレウスみたいな足取りでいたらスタッフからの嘲笑を拝した。はは……どうも。

・ついに件の担当と直接話し合う羽目になった。大人らしくそのように表現しているが、実のところはそういう体裁の言い争いである。スケジュールがタイト過ぎるし、別件との兼ね合いもあるからお引き受けはできかねますというのに、向こうはあくまで「仕事なので」、「受けた方があなたの為にもなる」の一点張りで押し問答である。こういうのが嫌でたまらないから環境を変えたというのに、はやくも元の木阿弥になりつつある。とりあえず一旦は今後要相談という典型的な先送りでその場は決着したが、俺はもはやあからさまに不満の色を隠さぬ表情であった。構うものか。思い出すだにイライラさせられる。

・いくら雑談であろうと、現実の人間にアニメが好きだと言ってもまずもってろくな事にならないからやめよう、と遥か昔に誓ったはずなのに。ある時、つい流れでそんな話になり、それ以来、相手がなにかと気を遣って「ガンダム見ました?」などと話しかけてくるようになってしまった。所詮は他愛のない世間話に過ぎないが、ストレスこの上ない。

・先方はエヴァや進撃の巨人、葬送のフリーレンが好きと宣うある種の“正統派”であり、アニメが好きといっても、俺とは棲む領域がまるで異なる。海水魚と淡水魚とが明確に区別されるのと同じ理屈だ。もちろん俺とてそれらを全く嗜まないわけではないが、取り立てて他に勝るような情熱を持っている訳ではないので、そこばかり掘り下げられても答えに窮してしまう。このような状況をいわば「アニメ・ハラスメント」と定義して然るべきと思うが、そもそもの発端は自分自身の迂闊な発言であって向こうに悪気や落ち度はないため、都度に愛想笑いを浮かべてナァナァにやり過ごすしかない。当方の好きなアニメは「天体のメソッド」です。

・オタク特有の哀しき処世術であるが、お互いに素性を知らぬ状態から趣味に関する自己紹介が発生した際、ほぼ必ず「間合いをはかる」タイミングができる。見合った深度でなければ話が噛み合わないと経験則で理解しているからだ。例えば、俺はこのような流れで「ガンダム」の話になった場合、基本的には「好きなモビルスーツは“グフカスタム”です」などとまるで心にもない無難な回答を心がけている。なんなら、それにすら及ばぬであろう薄っぺらな相手には「ユニコーンガンダム」と答える事さえある。(本当は“RGM-89 ジェガン”が好きだ。それも「ガンダムUC」に出てくるエースが乗るようなスタークジェガンでもマイナーチェンジのD型でもなく、いわゆるA型のものに限る)昔気質であればあるほど、浅瀬の相手に合わせるのが苦痛で仕方ないため、今後の付き合いを考える上でもひとまず軽いジャブを打って牽制しておくのである。いくら「趣味に貴賎は無い」などと綺麗事を言ったところで、この手の話題で現行の主役ガンダムやザクの名前を挙げる人間を前にするとどうにも目を細めてしまう自分は否めない。

・ちなみに、このような振るい落としを経て厳選された長年の相互フォロワーは「グフカスタム」の事を自然なまでに「B3グフ」の異名で呼んで憚らない。こういう義に厚い人物のみを生涯の友としてささやかに営んでいきたいが、普通にただめんどくさいだけのオタクなので、付き合うのはあまりおすすめしません。

この記事が参加している募集

#振り返りnote

84,835件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?