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イベントレポ:2023年ビーフフェス 大阪・長居公園「アニビーフ」総括その①

 砂塚ユートです。試しに僕のnote記事のQRコードを作ってみました。運用方法など未定ですが、シェアしてもらえると嬉しいです。

 さて、皆さま、今年のゴールデンウイークはいかがお過ごしだったでしょうか?

僕は勿論、アニクラです。

 というわけで4月29日の神戸「神アンセム」に始まり、その翌日は京都・四条河原町の「アニメメメ5」、そして5月3日と5日の大阪の長居公園で開催されたビーフフェス内のDJイベント「アニビーフ」に両日参加。6日には「道頓堀コスプレDJパーティー」と心斎橋の「アニポテ」を回すなど、アニクラ、アニクラ、ひとつ飛ばしてまたアニクラ! 漫談のような過密スケジュールでしたが、いずれのイベントも鮮烈な体験として残っており、非常に有意義な時間を過ごせたと思います。
 その中でも今回は「アニビーフ」の模様をレポートとして皆さんにご紹介します。こちらは東京・お台場の「肉フェス」と同様にフードフェスがメインであり、オタクではない一般参加者の目に触れやすい環境での野外アニクラという事で大変盛況でした。

 こちらは「肉フェス」の様子。最先端のネットミームと化した完璧で究極のゲッターもさることながら、創作ダンスお遊戯会はSNSバズり班コンイマ係のDJタマキさんがご自身のターンでまたやってくださいました。数年越しのハム太郎サークルなどアフターコロナを如実に感じさせる光景です。

アニビーフ

 「アニビーフ」は大阪市東住吉区の長居公園で開催された「ビーフフェス」というフードフェスティバルの期間中、5月3日と5日の日程で設けられたDJステージです。3日は大阪の『BunGeee☆』、5日は京都の『アニメメメ』が協賛でそれぞれの特色を活かしたイベントでした。

ハイライト(3日 BunGeee☆)

 3日のアニビーフは、大阪のアニクラ『BunGeee☆』が中心となって主に「踊ってみた」系の曲を多めに場を盛り上げてくださいました。当然オタ芸曲も完備されていたため、肝心の牛肉を食う暇もないくらい動きっぱなしでした。

・アニクラで踊ってみた

 青空のラプソディ(『小林さんちのメイドラゴン』 OP)→Kiss Kiss Kiss(小野大輔)→女々しくて

 備考:いずれもMVの振りコピでお馴染みの曲。ステージ中央にはダンサーとして場を沸かす、ラン猫さんと蒼式むぎさんのお二人。一日中、ずっと何かしらの曲で踊っていらしたためフィジカルがバケモンだと思いました。本当にお疲れ様でした。
 なお自慢ではありませんが、僕はイキってオタ芸打ってたところを蒼式むぎさんに全身で圧し掛かられた経験があります。

・雛見沢村の因習

 コンプレックス・イマージュ(大島はるな)

 構成:サンダースネーク→ムラマサ→ロマンス(リフレクトドライブ)

 備考:各DJターンの2曲に1回は必ず『ひぐらしのなく頃に祭』澪尽し編のオープニングテーマ「コンプレックス・イマージュ」を流す事を義務付けられている雛見沢村の奇祭、それが「コンイマナイト」です。「なごうて」や「肉フェス」で万バズしてるDJタマキさんがレギュラーDJとして当記事でもすっかりご常連ですが、今回の刺客は同じくレギュラーのゆいさん。

 聞くところによれば「イントロからアウトロに繋いでコンイマを保留する」という常套手段を最初に考案したのも彼女であるとか。このため、アニクラのオタクは「コンプレックス・イマージュ」が流れる度に(もしかしてAメロには行かないんじゃないか……?)疑心暗鬼に陥り、高まる前にいったんKOOLになるように調教されてしまいました。挙げ句、全然パーティーと関係ないコンイマにも耳を澄ませたり、Aメロを完走しただけで歓声が上がる始末。どうしてこんなことになったのか、私にはわかりません。これを読んだあなた。どうか真相を暴いてください。それだけが私の望みです。

・不安定な……?

  不安定な神様(『うたわれるもの 偽りの仮面』前半クールOP)

 構成:ムラマサ初動→横転キャンセル→ガンダムエピオン

 備考:もともとこの曲では「不安定な」というサビの歌詞から、安定しない足場でオタ芸しては転ぶという定番芸がありました。最近そこに入ってきたのが巷を賑わせる「ガンダムエピオン」という技……技なのこれ?
 以下、開発者による歴史の解説。特に読む価値はないです。

 技の由来は過去の記事でも触れた通り、『新機動戦記ガンダムW』に登場するモビルスーツ「ガンダムエピオン」が変形したモビルアーマー形態。当時からファンの間で「海老反り」と揶揄されるあんまりな見た目でしたが、かといってここまでされる謂れがあろうか。2023年上半期現在の野外アニクラでは残念ながらこれがトップトレンドで流行しています。意味不明で気持ち悪い上に腰を痛めるため、全くオススメしませんし個人的にやりたくもありませんが、とにかく流行っています。

 長居公園は芝ではなくダート。あまつさえ湿り気のある泥みたいなコンディションだったため、ガンダムエピオンを実践すると卸したての一張羅もこのような有り様に。はやくガンダムエピオン部を廃部にしてください……。

・戦場カメラマン

 うまぴょい伝説(『ウマ娘 プリティーダービー』)

 備考:踊ってみた系をメインに活動されている「ろりぽっぷ」さんのステージより。高まったままカメラを回した結果、戦場カメラマンみたいな画角になっていて面白かったため採用。最前では相変わらず外れ馬券が舞ったり、馬と化したオタクに跨ったりしてあんまり振りコピは見かけません。

・レッツゴー日体大!

 BLUE CLAPPER(hololive IDOL PROJECT)

 備考:「レッツゴー!日体大!」じゃないのよ。

 過去の記事でも嫌と言うほど紹介してきた「BLUE CLAPPER」ですが、今回は三重の悪しき文化が入り混じる結果に。
 というのも、三重県のアニクラ「さぶクル」では個性的なレギュラー陣が毎度、余所にはない独特の文化を形成しては世に解き放っており、その代表例の一つがこの「日体大コール」です。他にいわゆる「フライングリライト」や一時期のニコニコ動画を賑わわせた、元歌の1フレーズのみを繰り返し擦る「ビガビガ戦法」をアニクラに持ち込んだ発祥の地とされています。

 野外寄りのアニクラで、なにか変な事をやっているなと思って問い合わせるとかなりの高確率で「それは三重の文化」と返されます。とても愉快なイベントなので皆さんも是非一度お越しください。アフターのパチンコがメインらしいです。

・「ジャニーズはオタ芸」

 Venus(タッキー&翼)→Real Face(KAT-TUN)

 備考:あまりアニクラでは聞く機会がない曲を拾えるのも開けたフェス形式のイベントならでは。一般参加の方からの黄色い声。こういう時に最前のオタクが冷えてるかと言うとそんな事は全くなくて、むしろ「ギリギリでいつも生きていたいから」の歌詞に呼応して「あ゛あ~っ!!」と誰よりも切実な叫びを上げて周囲を圧倒しています。ジャニオタの皆さんにはどのように映っていたのだろうか……。

・アニクラと地下アイドルと

 OIDEMASE~極楽~(FES☆TIVE)

 構成:チキパmix→振りコピ

 備考:アニクラでも完全にアンセムと化していますが、元はと言えば地下アイドルの文脈なのでノリもそんな感じ。要するに普通の人から見れば異常な光景で一致しているので、この日の来場者にはウケていたみたいです。

・Tiktokの歌だ!

 Toca Toca(Fly Project)

 備考:本当にTiktokで流行っている「ロカロカダンス」。元曲は10年以上前にルーマニアでリリースされたのだとか。アニクラと言っても今回は一般の参加者も多いフェス寄りのイベントなので、皆で楽しめる一体感が醍醐味と言えます。が、オタクはTiktokなんて見ない(偏見)ので例のごとくインドダンスで対応。あの、僕が知ってるTiktokと違うんですけど……。

・滋賀スネーク

 前前前世(『君の名は。』 挿入歌)

 構成:滋賀スネーク

 備考:サークル映えするご当地技第一位、滋賀スネーク。かの有名な(?)ナマステスネークと同じくらい汎用性が高いので、アニクラ初心者にもおすすめの技です。最近では地下アイドル現場にも流出しているとか。

・田んぼの様子がおかしい!

 恋になりたいAQUARIUM(『ラブライブ! サンシャイン!!』Aqours)

 構成:田んぼmix

 備考:『ラブライブ!』でも屈指の害悪mix曲。無論、公式のライブでこんなのを入れようものなら即刻退場・最悪訴訟なので気兼ねなく入れられるのは野外の利点。重ねてアニクラでは許されますが、ライブ参加の皆さんはいったい何の為に刃牙の世界に地下闘技場が設けられているのかについて思いを馳せながら、地上では地上の摂理に従いましょう。

・テーマパークに来たみたいだぜ

 ジャンボリミッキー!(東京ディズニーリゾート)

 備考:2019年から2021年まで「東京ディズニーリゾート」のキッズダンスプログラムとして採用されて好評を博した「ジャンボリミッキー!」。2022年には「NHK紅白歌合戦」でも流れていたので踊れる人も多いのでは?
 ちなみに野外アニクラ界隈では22年末頃から、上記の振り付けとfripSide楽曲の音ハメが流行し、各所で顰蹙を買いながら特殊芸の一環として定着しつつあります。サビが32小節、すなわち1技尺の曲に関してはAメロから打ち始める事でほぼ完走できるため汎用性が高い。アニクラにお子様をお連れの方などは一緒に盛り上がれる……かも、しれませんね。

・斜構オタク

 ハム太郎とっとこうた(『とっとこハム太郎』 OP)

 構成:鹿スネーク

 備考:通常の野外フェスでオタクが集まるといえば、期待されるものはひとつ。下記のいわゆる「ハム太郎サークル」です。

 2018年の「肉フェス」での様子がメディアで取り上げられて以来、一般的にもお馴染みとなった光景らしく、実質的なコロナ明けということもあって中にはこれを心待ちにする来場者もいたとかいなかったとか。
 しかしこの日、参加したオタクはなぜか全員が斜に構えていたため、お定まりのサークルモッシュを無視して中央で一心不乱に鹿スネークを打ち始めました。こんなに回らないハム太郎があっていいのか??

ハイライト(5日 アニメメメ)

 5日は京都の「アニメメメ」。錚々たる顔ぶれのDJ陣のほか、名だたる野外勢、特に動画の最前で踊るマッチョこと「野外アニクラ三銃士」が久しぶりに欠員なく揃うなど万全の態勢で迎えることができました。

・ジャニーズで盛り上がるアニオタ

 硝子の少年(KinKi Kids)→オリジナル スマイル(SMAP)→SHAKE(SMAP)

 構成:斜め揺れ→山切りカット

 構成:OAD→「チェック! セット! あ~カワハギ!」→ハニパイSOAD→サンダースネーク→ロマンス

 備考:明日は休みだ! 仕事もない! 明日は休みだ! 仕事もない!

 アニクラでも意外と盛り上がるジャニーズ楽曲。なんだかんだ言っても幅広い世代の共通認識が大きいのだと思います。今回のようなフェスイベだとそれが顕著ですが、最近は純粋にオタ芸曲としても掘り下げが進んできている印象。オタ芸そのものがアイドル文化に根差している事もあり、こういう曲で打つと意外とギャラリーのウケが良かったりします。まぁ水族館でイルカのショーとか見るみたいな類の視線だと思いますが……。

・オタ芸入門編

 Sacred world(『アサルトリリィ』 OP)

 構成:(Bメロ始動)ムラマサ→ドラグーンスピア後半部→サンダースネーク→ロマンス

 備考:僕が初期の頃に書いたコラムでも一例として挙げた通常技のスターターセット。個人的にこれと「飛竜の騎士」に関してはBメロから打ち始めるのが好きなんですが、この打ち方に名称があるのかは不明。

・アニクラでも車に轢かれる米津玄師

 KICK BACK(『チェンソーマン』 OP)

 備考:言うまでもなくMVの再現。「なごうて」では同様の光景が約7万いいねに到達するなど、昨今の野外トレンドの最先端と言えます。

 無数のオタクが車に轢かれて運転手を追いかけるようにサークルモッシュが始まります。ちなみにこれは2番のサビ限定のネタ。1番サビでは「努力! 未来! a beautiful star」の歌詞の通り、ずっと筋トレしてます。
 もちろん流行というのもありますが、これを流したDJは名古屋のステップ特化イベント「ステップ踏会議」の主催であるた(´・_・`)さん。単に全乗っかりするだけでなく、ちゃんとツーステップが踏める曲として主催イベントの趣旨に則ったプレイでした。

・警察「どの辺で殴られたんすか」

 ビタミンSUMMER!(『ラブライブ! スーパースター!!』Liella!)

 客「ビタミンSUMMER!です」 

 備考:各所で話題沸騰中の「Liella!」の人気シングル。こちらはDnBステップが踏める事から近年の踏会議アンセムとなっています。
 この曲ではサビ終わりからサークルピットを作り、それを中心に「ハーコーモッシュ」と呼ばれるハードコア由来のモッシュ(ライブで観客同士が身体をぶつけ合うこと)が発生します。

 これは腕や脚を大きく振り回してぶつかり合うなど、かなり過激な文化であるため、慣れていないと巻き込まれて怪我をします。神戸で開催されたハードコア系のライブフェス「MEGA VEGAS」でこの曲が披露された際には、暴力沙汰から刑事事件に発展するという悲しい出来事も起きたため、素人は下手に近寄らず、ピットは素直に空けて離れる事をお勧めします。

・いとうあさこスネーク

 祝福(『機動戦士ガンダム 水星の魔女』 OP)

 構成:いとうあさこスネーク(特殊尺)、ガンダムエピオン

 備考:意外と取り上げたことはなかった。2023年時点のガンダム最新作『水星の魔女』のOPより。元ネタは勿論、音ハメ制作者であるもりもりさん。先途バズって定着した「いとうあさこスネーク」も「おジャ魔女インドダンス」も音ハメ動画を基にした産物であるため、いまや彼を抜きに野外アニクラは語れない存在。
 ついにこの程、もりもりさん自身も「肉フェス」に参戦してお遊戯会の面々と邂逅を果たしたとの事。

 この日以来さらに界隈との蜜月が深まり、最近はいよいよ野外勢が発信したネタを基に音ハメが作られるという再翻訳みたいな状態に。ちなみにずっと最前線に立ち続けている史風さんは、もりもりさんと相互フォローなのにも関わらず一度も会っていないのだとか。対戦をお待ちしております。

・野外アニクラ名物「オタ芸万博」

 名前のない怪物(『PSYCHO-PASS サイコパス』 ED)

 構成:(画面手前より)通常技、いとうあさこスネーク、斜に構えた仁王立ち、諸刃の剣、ワカメ、セイキンスネーク、ジャンボリミッキー

 構成:(画面始点より)ガンダムエピオン、通常技、大入道トーマス2020、ワカメ、INTERNET YAMEROの振りコピ、諸刃の剣、セイキンスネーク、いとうあさこスネーク、仁王立ち、不明(滋賀勢)

 備考:それぞれ上が3日、下が5日の列形成。もはや野外芸の万国博覧会と化している「名前のない怪物」。こんなのを逐一、捕捉している自分を褒めてあげたくなります。
 3日の分は人数の都合上、相対的に大人しいですが野外勢の多くが集まった5日はご覧の有り様。いよいよ知らない技まで出てきてしまいました。

 画面開始から三列目、でらクラ勢がやっているのは「大入道トーマス2020」。この人たちいつもなんかおかしい動きしてるよ……。ワカメは見たまま、その隣は「INTERNET YAMERO」のこれ。

 滋賀勢がやってる技はわからん! ご存じの方は教えてください。

・オタクホグワーツ

 ワガママMIRROR HEART(『政宗くんのリベンジ』 OP)

 構成:ホグワーツmix→ダンソンmix
    ナマステスネーク(サビ)

 備考:和歌山の野外アニクラ「和我ママ」のアンセム。2019年頃からホグワーツmixがすっかり定着して久しいですが、これ以前は可変mixが入っていました。さらに遡ると大橋彩香mixなんていうのもありましたが、こちらは完全に絶滅した模様。

 なお今回、ホグワーツmixの直後にダンソンmixが入って懐かしい気持ちになりました。こちらは吉本の芸人コンビ「バンビーノ」のコントが元ネタで、文字に起こすと「ダンソン フィーザキー トゥーザティーサーザコンサ」と言っています。アニクラでは「Cutie Panther」のサビ終わりで聞く事がありましたが、最近は日体大コールに食われて絶滅危惧種だったのでちょっとだけ嬉しいです。

・ステップ踏会議 in アニビーフ

 テオ(初音ミク)

 構成:ツーステップ
 通常3技(ドラグーンスピア→サンダースネーク→ムラマサ)→ロマンス

 備考:こちらも踏会議アンセム。ツーステ曲でありながらMCにもある通り、オタ芸曲(しかも3技尺)という一度で二度美味しいリバーシブル・ソング。ちなみにBPMは185なので結構しんどい。

・肉を食え、肉を

 Hey! カロリーQueen(『だがしかし』 ED)

 備考:滋賀県の野外「アニレーク」の主催であるごんぐぃさんのターン。主体は「ビーフフェス」なので積極的なカロリー摂取を促していく。こういうイベントの趣旨に寄り添ったDJはオタクとして好むところ。

 当方、抜かりなく喰らっております。

・あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~

 Daydream cafe(『ご注文はうさぎですか?』 OP)

 備考:野外アニクラでごちうさのオープニングが掛かる時といえばこれ。同じく「アニレーク」の主催であるほよさんの私物タペストリーが夥しく最前で掲げられるお馴染みの光景。ただ最近は異物が混入されつつあり……。

・奈良スネーク

 ワイズマンのテーマ(『ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語-』 ED)

 構成:奈良スネーク

 備考:リクエストで目配せした結果、無事に拾ってもらえた「ワイズマンのテーマ」。ご当地技の一つである「奈良スネーク」は当のDJごんぐぃさんが開発した芸です。個人的にナマステスネーク的なモッシュ要素やひっくり返る動きなどいい意味での気持ち悪さが実にオタ芸らしくて好き。野外芸ってギャラリーから悲鳴が上がってなんぼだと思うので。

・帝京魂

 トウキョウ・シャンディ・ランデヴ(2022年版『うる星やつら』 ED)

  構成:山切りカット→斜め揺れ

 備考:地下アイドル界隈から流入した野外アニクラのトレンドが「山切りカット」と「斜め揺れ」です。特に後者の方は尋常ではない流行りを見せており、(事情を知らないとはいえ)アニソンアーティストのオーイシマサヨシ氏にもMVPとして引用RTされるほど。

 誰にでも真似できるシンプルで、マジで気持ち悪い動きという意味では、正しくオタ芸と言える気がする。AメロBメロはこれ一本でOK。アップテンポよりはエモい曲調でやる事を志向して編み出されたとかなんとか。
 もう一方の「山切りカット」はロマンス山脈の繰り返しのようなもの。目下の現場ではサビで定着していますが、持ち込んだ人間曰く、本来は間奏でやる技だそうです。「フェニックス卍」は一向に流行る気配がないので仕方ないね。

・野外アニクラ三銃士

 エクストラ・マジック・アワー(『甘城ブリリアントパーク』 OP)

 備考:動画の中央3名はオタクにあるまじき屈強なガタイとキレのあるパフォーマンスから現場では「野外アニクラ三銃士」と呼ばれ、畏敬の念を集めています。そんな彼らは驕る事なく研鑽を重ねて、続々と新しい芸を披露する事に余念がありません。

 今回は甘ブリのオープニング「エクストラ・マジック・アワー」のダンスを完コピ。きっかけは前回の「アニレーク」記事でもご紹介した通り、AKINO with bless4の皆さんがゲストとしてお越しになった事に感銘を受けた史風さんが速攻で仕上げてきたというもの。
 ちなみにその後は史風さんが「さぶクル」のパフォーマンス枠としてこのダンスの講習会を開くなど、地道な啓蒙活動を続けた結果、他のオタクも徐々にこれを仕上げてきたというなんとも健気なエピソードがあります。

 三銃士の一人、モチくんのYouTubeチャンネル。ぜひ登録と高評価をしてあげてください。

・魚雷スネーク

 海色(『艦隊これくしょん』 ED)

 構成:魚雷スネーク

 備考:お馴染みの魚雷サークル。
 本人巡回済みどころか、本人にやらせていた事が発覚。

 なおスネークというだけあって、本来の形はサンスネの初動からスタートしていた模様。

・アニクラ名物「ナマステスネーク」

 Rising hope(『魔法科高校の劣等生』 OP)

構成:ナマステスネーク
   ナマステスネーク耐久(Cメロ~ラスサビ)
   直立ナマステスネーク(ラスサビ)

 備考:この曲を聴かずにイベントを終えた事って一度もない気がしてきた。ごんぐぃさんが流す時はラスサビまで行くという完全な人読み。コンイマナイトの面々もそうですが、強いDJにはそういうお約束も許される。
 オタクの方はと言うと、Cメロ~ラスサビが聞こえるとなんとなく列形成が始まりますが、具体的に何をやるかはDJの気分や盛り上げ方、最前管理次第なのでたまにグダグダになります。

・ゾンビランド”シガ”

 徒花ネクロマンシー(『ゾンビランドサガ』 OP)

 構成:滋賀スネーク

 備考:佐賀なのに滋賀、それがオタクのサガだから! というわけで、またしても滋賀スネークの課題曲。先述しましたがこれを覚えるだけでも大分、野外アニクラの楽しみ方が変わってくると思います。

続きます

 この後は大阪のDJふぁる茶さん、三重県のDJ TOOLさんとターンが続いていくのですが、彼らがあまりにも野外アニクラの「全て」をやっていたせいで、到底手に負えなくなってしまったため、今回はここでひと区切りとさせてください。本記事と次回のまとめで野外アニクラのトレンドの99%は把握できるようになると思います。それくらい「やってる」パーティだったので……乞うご期待。

(追記 ↑ 後編の記事が上がりました。)

 次の更新は確実に間に合わないので告知しておくと、5月13日の土曜日に滋賀県大津市のなぎさ公園で「アニレーク vol.11」が開催予定です。野外勢が全国から集結するデカ野外なので、興味がおありの方は是非どうぞ。もしかしたら個人的にも嬉しいお知らせができるかもしれません。(できないかもしれません)

 前回の「アニレーク vol.10」の様子をまとめたレポートも併せてどうぞ。

 アニクラの定番ネタやオタ芸の纏めは上記に。

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