2022年8月18日

一日中友達と通話しながら甲子園中継を観ていた。すごく夏だなぁと思う。野球は好きだけど詳しくはない僕はアレはどうなんコレはどうなんと聞きながら野球を観られるのはすごく良い。楽しい。
下関国際高校と大阪桐蔭高校の試合。19-0の圧勝劇があり、前回の二松学舎大付属高校相手には総合力の高さを見せた大阪桐蔭高校は春夏連覇を視界に捉えここも突破間違いなしだと思っていた。初回簡単に2-0と先制し、このまま大阪桐蔭高校ペースかと思っていたが、下関国際高校のトリプルプレーなどの守備が光り大接戦。9回に逆転して下関国際高校が逃げ切るという衝撃の幕切れに終わった。感動した。大阪桐蔭高校もエラーがなく非常に良い試合運びをしていたと思うが、それ以上にビハインドでも気持ちで持っていくという下関国際高校の根性のある攻め、勝ち越したあとの落ち着いた守りとメンタル面での強さが勝利を手繰り寄せたのだと思う。
僕はプロ野球よりも高校野球が好きだ。この夏に賭ける思いがボールにバットに咆哮に表れ、球場全体を盛り上げる。プロ野球選手に気合いが無いとは思わないが、さすがにここまでのライブ感は日々のプロ野球の試合では見られない。下馬評では圧倒的有利に思われた大阪桐蔭高校を気持ちで打ち負かす画は分かりやすく美しい。「ジャイアントキリング」だなんて失礼な言葉で表現されているが、大阪桐蔭高校がしくじったということはなく、総合力の真っ向勝負で掴んだ勝利だから勝つべくして勝ったと思う。大変厳しい戦いを勝ち抜いたから疲労があると思うが、準決勝でも頑張ってほしい。相手の近江高校はエースで4番、今大会大活躍の英雄の疲弊具合が大変心配だ。彼の勇姿もまた観たい。

ここ数年で完全に甲子園観戦おじさんと化してしまった。「老害」という言葉で表されるように、高校生の活躍を観て若さ逞しさ美しさに惚れ惚れするのは老いなのかもしれない。哀しいことだ。初めて甲子園をちゃんと観るようになったのは自分が高3の年。地元の高校が勝ち上がったわけではないが、同い年の球児の活躍を観て興奮した。それ以降自分は歳を重ねているのに甲子園球場で変わらずひたむきにプレーをする球児を観ることに囚われているような感覚がある。球児の名前が読めなかったり吹奏楽部の演奏曲が最近のJ-POPだったりして、そうしたところに年齢を感じてしまう。彼らはまだ高校生だ。それでこんな人生経験をしているのだから、すごい話だ。
何か若さ逞しさ美しさを観て自分に活きるものがあれば良いのかもしれない。ただ野球を観て一喜一憂するだけではただの消費に終わってしまう。だから、甲子園が終わったあとに、僕は僕で頑張ろうと思う。もう少しだけ、球児の活躍を観ていたい。その間に僕も準備をする。

この記事が参加している募集

#休日のすごし方

54,173件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?