2022年8月19日

Instagramの親しい友達リストに入れられて、黄緑色のストーリーを開いてみると全く知らない内輪ノリを共有される、みたいなことが多々ある。当人は高校や大学のコミュニティといったものを意識せず「ただ仲の良い人」として混同してカテゴライズしているのだろうが、見る側からしたら「そんなん見せられても知らんがな。」な話だ。あと、幅広いフォロワーを抱えているから「実際に知り合いの人」レベルの括りで親しい友達リストに入れてくる人もいる。申し訳ないけど別に親しくないからそのストーリーにそんなに興味がない。
だから、という訳では無いが、僕は親しい友達というものを設定していない。そもそも繋がっているほぼ全ての人が僕に無関心なのだから、個人的なことだろうとそうでなかろうと関係なく鍵アカウントに通した人全員に見られても構わないと思っている。それにとても個人的な内容で見られる人を選びたいような内容はSNSに投稿しない方が良いと思う。

分かっている。「親しい友達」なんてただのUI上のラベルで特に大した意味なんてないのだから、ユーザーがそれぞれ好き勝手に使えば良い。それにいちいち引っかかるのは狭量な僕ぐらいなものだ。でも、どうしても、その人がどういう基準でリストを作っていて、なぜ僕をそこにぶち込んだのかが気になってしまう。他人のそういうところが気になってしまうから、SNSには向いてないのだろう。他人と繋がるのがSNSなのに、他人を気にしてしまうから不向きというのは変な話だ。ちょっと面白い。


久々に大きい本屋で買い物をした。欲しかったのはダーウィン事変④だったから家の近くの小さな本屋でも手に入れられたのだが、本屋の落ち着きのある雰囲気と漂う紙の匂いは定期的に纏いたくなるし、広い店内をアテもなく歩き回って関心に引っ張られるまま想定外の本に出会う瞬間が好きだ。そんなことをしているから積読は増えていくのだろう。
ということで買ったのは上の5冊。目当ての漫画と、目に付いた歌集、やるやると言ってなかなか始めない絵の練習の助けになればと絵画技法の本、そしてバランスを整えるためにちょっと賢そうな新書。1年前に本棚を大きいものにしたというのにもう置き場に困るようになってきた。浪費癖にちゃんと向き合わなければいけないと思った。

ところで、目当てだったダーウィン事変が本当に面白くて仕方がない。青年向けの創作物はどこかエログロに頼りがちなところがあって苦手だが、ダーウィン事変はそれよりもイデオロギー、権利といった現実の社会問題に絡めながら大人な展開がされていく。難しいなと思いながら読んでいるが、人とチンパンジーのハーフのヒューマンジー「チャーリー」個人の物語、それを取り囲む周りの人、社会そのものの蠢きが本当に面白いと思う。頭でっかちな人にはもってこいの作品ではないだろうか。正直表紙と最初のヒューマンジーという設定だけの出オチ漫画なんじゃないかと思って読み始めたが、大きく予想を裏切ってくれて良かった。続きが楽しみだ。

最近、少しずつだが漫画を読めるようになってきた。日本の連載漫画は登場人物を増やし、それぞれに背景を持たせ、伏線を張り、とにかく複雑にストーリーを展開する傾向にある。主人公だけを追いかけて淡々と終わってくれる漫画は少ない。多分つまらないし、連載モノとして長持ちするからなのだろう。
だが、僕は頭が悪い。そんな長く複雑なもの、きちんと整理して読めない。世の中には考察に躍起になる人とか、細かなシーンまで覚えている記憶力の良い熱心な人が多くいるが、どうやっても僕はその域には到達できない。すぐ忘れるし知らぬ間に結構読み飛ばしてしまう。ノンフィクションや評論は論と例の繰り返しだし根幹となる重要な主張は繰り返し書いてくれるから休み休み適当に読んでいても論旨を掴むことはそう難しくない。フィクションはどこに進むか分からないから各瞬間キチンと追いかけていないといけないが、ノンフィクションはちょっと目を離していても軸がブレることはない。エッセイは軸はブレるがそもそも難しい話をしていないからすぐに追いつくことが出来る。だから、フィクションを読める人は凄いといつも思う。
そんな僕も、最近小説はまだ難しいので漫画からフィクション慣れをしようと努めている。ドハマリ中のダーウィン事変も、ほぼ一気読みしたのに所々「この人誰だ…?」と分からなくなって戻りながら読んでいる。だがまだ4巻で話が短いから食らい付けている。登場人物がさほど多くないのも良い。基本的にチャーリーとルーシーだけ追いかけていればそう迷うことはなさそうだ。これから連載モノとして長持ちさせるために話が複雑になりがちな少年漫画にもチャレンジしようと思う。今候補として積んでいるのは怪獣8号だ。試し読みをして面白そうだったからとりあえず3巻まで読んでみようと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?