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映画館へ行きたい!

初めての出産をしてから、思うように母乳を上手くあげる事が出来なかったり、我が子なのに泣いている理由がわからない、母が抱くと泣き止むのはなんで?どうしたらいいの?とナーバスになる事もしばしば。というかしょっちゅうだった。出産後の数か月は体力気力を共に奪われ、自分がミルク製造機になり、時にはおっぱいをあげたまま寝てしまい気づくと寒くて起きる、1日10回以上のおむつ替えで手は荒れ、泣けば起きてあやし、腕は腱鞘炎になり通院。大急ぎでシャワーを浴びていると、泣き声が聞こえる気がした時もあった(幻聴だったらしい)。何をしても泣き止まない時は夜中にドライヤーの音で寝かしつけたりもした(効果はあった)。
と、とにかく”おっぱい”、”おむつ”と”抱っこ”を繰り返すだけの赤ちゃんとマンツーの日々、そんな数か月だった。
後々考えると私自身、”マタニティブルー”、もしくは”産後うつ”だったのかも知れない。

そんな日々が半年くらい続いた頃、友達から映画観に行かない?とお誘いが。
ええ?!この前出産したばかりで、映画?しかも映画館に行くの?と。
友人ももちろん同じ時期に出産している母親学級で知り合ったママだ。
よくよく聞くと、なんと赤ちゃんとママが一緒に映画館で鑑賞出来るという!!
そんな映画館あるの?
行きたい!!
もう何の映画でもよかった。

そんなわけで、他に2組のお友達を誘って、4組で六本木ヒルズにある、赤ちゃんと観られる映画館へレッツゴー!
タイトルは『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』。
内容は殆ど覚えていないが、きれいな衣装の青年が空中ブランコをしている、命がけでサーカスをするファンタジー。劇中の彼らのパフォーマンスを息子がじっと見ている場面もあり、0歳でも何かを感じとっているのかもしれないと親バカながらに感じた。

六本木ヒルズの映画館ではないけれど、1番のりだった時の館内。雰囲気大好き♪


しかしながら、途中グズグズがあったりしたが、立ってあやさないと泣き止まない子のために、館内の入り口付近で立って観る事もできたり、なんなら泣きっぱなしでも大丈夫、出入りももちろんOK。かなりの自由が許される場所だった。

その日の出来事は、赤ちゃんと一緒に映画館で鑑賞出来た事、館内の雰囲気を味わえた事、映画館がママと赤ちゃんのためにこんな素敵な上映をしてくれた事、その全てが嬉しくて、帰宅後夫に話した事を思い出す。
そして、塞ぎ込んでいたかも知れない自分の心が少し開けたのだと思う。誘ってくれた友人への感謝は絶大だ!

たかが映画、されど映画。
私の人生にいつも寄り添ってくれている気がする。

現在11歳になる息子に忙しい時期でも長期休み1回は映画観に行こうねと話す。

さて、次は何を観に行こうか?

#映画にまつわる思い出

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