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【時事日記】 水虫を治すつもりが

 福井県の製薬会社が製造した水虫治療薬に睡眠導入剤の成分が混入し、それを飲んだ人が死亡したり、居眠りをして事故を起こしたというニュースが世間を騒がせている。なんで水虫の薬、それも睡眠導入剤とどう関係するのだろう。

 そもそもお薬の知識に乏しい自分にとっては水虫治療薬というのは塗ったり張ったりする「外用薬」だとばかり思っていた。だけれども確か「爪水虫」の薬は飲むもの、つまり内服薬だった。なので水虫薬の一部は内服薬だということを認識した上でこれを書く。

 今回の薬は抗真菌薬と呼ばれるタイプのものらしいが、これ以上自分が調べても自分自身の理解を超えている以上ここで詳細に書くことは控えるべきだろう。。

 そんなわけで抗真菌薬と睡眠導入剤についても因果関係などというのが定かにならない。実はよく似ているものなのか、それとも全く違うものなのかも不明だ。とは言っても効能が違う以上成分が似ていてもここは「異」と考えるべきだろう。

 ここで気づいたことはこの水虫治療薬、処方箋薬局などでよく出されるお薬そのものだ。薬の効能は全く違っていても、見てくれはどれも似ている。抗生剤であろうと鎮痛薬であろうと、それこそ降圧剤、糖尿病治療薬、抗凝固剤、どれをとってもよく似ている。自分もそうだが誤飲には注意が必要で飲む際には慎重になる。これが煩わしいと感じている人も多々いると思うが、それではどうしたらいいのか、そこには製薬会社の方でもいろいろと工夫をしていることだと思う。

 問題はここで止まらない。今回の場合は薬が他の薬とデザインが似ているというところではない。正しい薬を飲んだつもりが薬の方で間違っていたのだ。わかりやすく言えば「あんパン」と書かれた袋に入ったパンを食べるとき、誰がその中身を疑うだろう。つまり外装が正しければ中身は疑いようがない。なので中にクリームパンが入っているなどと全く疑うことなく食べてしまうだろう。それと何ら変わりはない。

 外装が正しければ疑いもなくのむであろう、疑ってみたところで菓子パンとは違って確認する術もない。こうして誤った薬を飲んで大勢の人が被害を受け、命まで落としているのは異常なことである。

 今後処方された薬に対して疑心暗鬼になる人が増えてくると思われる。そのくらい今回の事件は衝撃的だ。しかし薬に依存する人は大勢いて、一部の人は今回の事件を見て不安を感じることもあるだろう

 今回ミスを犯した製薬会社はもちろんのこと、薬の製造に携わる人がもう一度基本に立ち返って同じミスを防いでもらいたいと思う。できたらどれも見た目がそっくりな処方箋薬のデザインもどうにかしてもらいたい■

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